経済学者ジョセフ・スティグリッツ氏を中心とした16人のノーベル経済学賞受賞者が、トランプ前大統領の再選後の経済政策に対する懸念を表明した書簡をまとめたと新興メディアアクシオスが報道しました。

ノーベル賞受賞者らの連名で準備された書簡は、「私たちは、第二次トランプ政権が米国経済にもたらすリスクを深く憂慮しています。」という書き出しで始まっています。そして、彼らは「ジョー・バイデンの経済アジェンダがドナルド・トランプのそれよりも圧倒的に優れていることは、誰もが認めるところである。」とし、バイデン政権下で製造業や気候変動対策の政府資金投入がなされ、インフレが鎮静化しつつあることを評価しています。

ジョセフ・E・スティグリッツ氏とトランプ大統領 Wikipediaより

アクシオスが入手した書簡はノーベル経済学者たちによるバイデン再選を後押しするための選挙活動という意味合いがあります。

ノーベル賞受賞者による書簡

学者たちは、第二次トランプ政権による無責任な予算編成によって、インフレが再燃すると警告しています。

しかし、書簡ではトランプ氏の公約の中で最もインフレを引き起こす恐れがあると考えられている、関税率を上げるという公約は批判されていません。

トランプ氏は大統領に再選すれば、全輸入品に10%の課徴金を課し、中国製品に関しては60%の関税をかけることを公約として掲げています。