ガザにおける人道危機が悪化し続けている。危機を打開できない国際社会の情勢は深刻だ。日本政府は目立った対応策を打ち出す意欲もなく、事態の行方に狼狽し続けている。

絶望が続くガザ地区 PRCS(パレスチナ赤三日月社)Xより

この危機に際して、日本国内の専門家層の役割は大切だ。ところが、根拠不明な扇動的な言説に政治的心情で群がる人々が、不毛な誹謗中傷を繰り返している。中東専門家の役割は大切だが、全く不当な政治的誹謗中傷にさらされて、仕事に集中できないような状況だ。

大衆扇動に長けたYoutuberが、水道を止められたガザ市民が、生活のために海に向かっている姿を映した写真を使って、ガザ市民は海水浴を楽しんでいる、などと主張する。

さらには、イスラエルはガザ南部を攻撃していない、とひたすら主張する。パラレルワールドのような話である。

恐ろしいのは、事実がなんであるかにかかわらず、Youtuberの間違いを指摘する者を見ると、「お前はハマス」「こいつもハマス」といった内容のSNS投稿をひたすら投稿し続けることである。