MI州の無党派層にとって最優先課題は以下3つなのだ。
Economy 26%
Preserving democracy 21%
Immigration 18%
④ 非大卒からの支持
トランプは白人の非大卒からの支持が高いのは有名な話だが、今回もその傾向は変わらない。むしろ、微増しているとさえいえるだろう。
2020年総選挙の出口調査結果は、
GA州無党派層 :バイデン42% トランプ 54% MI州無党派層 :バイデン47% トランプ52%
Pew Reserchが実施した全米レベルの調査でも同じような結果で、
バイデン41% トランプ 56% となっている。
⑤ ヘイリー氏を支持していた有権者が一定数トランプ氏を支持する見込み
ヘイリー氏は、共和党の大統領予備選の徹底宣言をした時にトランプ氏を支持しなかった。有権者の判断にゆだねるとした。ヘイリー氏撤退後の Quinnipiac University※4では、ヘイリー氏に共和党予備選で投票したMI州有権者は、バイデン大統領50% トランプ氏36% その他(UNDECIDED含む)14%となった。
ケネディ氏などをいれるとバイデン42% トランプ28% ケネディ19% スタイン5% その他5%となる。
個人的にはトランプ氏に流れるのは3割に満たないのではと思っていたので、思っていたよりもトランプ氏に流れていた。
ただし、これはMI州有権者だけの動向なので、他の州もみていく必要がある。
第三党の動き2024年大統領選で番狂わせがあるとしたら、共和党でも民主党でもない第三党から誰が候補者になるかだ。ケネディ氏は未だに大統領選の投票用紙に名前を載せる手続きが済んでいない。UT州、NH州、NV州、HI州では投票資格を得るのに十分な署名を集めたとしている※5。しかし、刻一刻と投票資格を得る締切は迫ってきて、確実に50州すべてで投票を得るのは難しい。
50州すべてで得られなかったとしても、スゥイング州で出馬するとなるとバイデン大統領にとってもトランプ氏にとっても痛手だ。しかし、最も多く署名を集めているAZ州ではまだ2万通、MI・NV州では1万通程度で厳しいのではないかとみている。
一方で、ケネディ氏がリバタリアン党から出馬するのではないかという噂もある。リバタリアン党は2016年、2020年と50州で資格を得ているため、リバタリアン党がケネディ氏を党の大統領立候補者とするなら、全米で可能になる。ではいつそれが決まるかというと、5/24-26の党大会となる。まだ少し先の話となる。
また、第三党のNo Labelsも党からの立候補者を近日発表するとしている。しかし、有力候補であったマンチン上院議員やホーガン元MA州知事が「大統領選には出馬しない」と宣言することになり候補者がそもそもいなくなってきている※6。
というわけで、第三党の動きは以前ほど盛り上がりをみせなくなっている。まだケネディ氏がリバタリアン党から出馬したとしても、トランプ氏やバイデン大統領を上回れるほど票を獲得できるとも思い難い。なので、見たくないといわれている「Trump vs. Biden rematch 2024」がこのままだと実現することになるだろう。
【参考資料】
※1:Behind Biden’s 2020 Victory Exit Polls 2020 by state ※2: Gallup Party Affiliation ※3:Trump campaign opening 15 community centers to reach black voters ※4:2024 Michigan: Trump Leads Biden In 5-Way Race ※5:RFK Jr.’s VP pick comes amid a big, difficult ballot access push ※6:No Labels lays out plan to pick presidential candidate
編集部より:この記事は長谷川麗香氏のブログ「指数を動かす米議会」2024年3月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「指数を動かす米議会」をご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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