しかし、「件」とあるものを「人」とするなら、そうした経緯を書くのが筋でしょう。「ファクト」を軽んじていることの証左です。
全体の140件というのは、「兵庫県職員アンケート調査」中間報告、「兵庫県職員アンケート調査」中間報告以降ネット回答分報告、「兵庫県職員アンケート調査」郵送回答分報告の中で「【Q7】知事のパワーハラスメントについて」の分を足したものです。
百条委員会のアンケート結果の中身を見ないでファクトチェックを名乗るのは虚偽百条委員会のアンケート結果の中身を見ないでファクトチェックを名乗るのは虚偽と言ってしまってよいでしょう。
特に15日の記事は、選挙期間中のもの。投票行動・選挙結果に与える影響を考えると、なおさらこの偏頗的なファクトチェックには問題が多いと言えます。
15日の記事には以下の記述もありました。
本人も「厳しい叱責」「机を叩いた」ことなどを認めており、「必要な指導だと思っていた」と述べているが、パワハラの定義にあてはまる行動だ。
「パワハラの定義にあてはまる」と評価までしているが、ならば判定は「根拠不明」ではないはず。20日の記事の判定も、「不正確」ではなく「誤り」となるはずでしょう。
もはや、自らが設定したファクトチェックの手法の矩を飛び越えた記述を選挙期間中に特定の候補者に関する方向にのみ行うというのは、それ自体がSNS上の情報の問題として取り上げられるべきでしょう。
編集部より:この記事は、Nathan(ねーさん)氏のブログ「事実を整える」 2024年11月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「事実を整える」をご覧ください。