食道ガンの治療中だった経済評論家の山崎元さんが元旦にお亡くなりになったとニュースで知りました。誠実で心優しい方なのに、それをシニカルでクールに見せてしまうようなシャイな方でした。

山崎さんは、同じ大学の同じ経済学部の先輩であり、住友信託銀行とシュローダーという2つの会社も同じ勤務先でした。

金融資産に関するアプローチの考え方は極めて似ており、資産運用業界の尊敬すべき先輩としてお付き合いを頂きました。

「山崎」という名前のせいかシングルモルトがお好きで、私が経営していたSHINOBY’S BAR 銀座にお越しいただき(写真)、その後一日店長というイベントをお願いしたこともあります。あれからもう8年が経とうとしています。

また、丸の内朝大学マネーコミュニケーションクラスの同窓会ゲストに登壇してもらい、檀上でバトルをしたのも楽しい思い出です。

山崎さんが一貫して金融資産を使った資産運用を提唱していたのに対し、私は10年前から不動産のような実物資産も組みあわせた投資手法にシフトしていきました。

例えば、ワンルームマンション投資について、山崎さんは「1件当たりの投資金額が大きく、流動性も低い。借入を行えばさらにリスクが高い」と語り否定的でした。

私の運用対象が実物資産に広がり「変節」するにつれ、ご一緒する機会が減ってしまったのが残念です。