文通費はいくらに該当するの

月額100万円の領収書も必要ないお金を一般人が稼ごうとするとどうなるのでしょうか。

所得税の税率は、所得が多くなるほど税率が高くなる累進税率が適用されています。基本ベースの2187万8000円に1200万円(月額100万円×12カ月)が加算されますので、所得税は40%になると考えられます。

月額100万円の領収書も不要な手当を得るためには、約1700万円(月額141万円×12カ月)の収入が必要になるということ、つまりその程度の価値があるということです。

さらに、立法事務費780万円(月額65万円)を加算するとさらに跳ね上がります。

「立法事務費」は「国会議員の立法に関する調査研究の推進に資するため必要な経費」として会派に対して支払われます。1人だとしても政治資金規正法上の政治団体として届け出ていれば会派として認められます。

また、使途公開が義務づけられていません。しかし、国会議員としてまったく活動していなかったとしても「立法事務費」の使い道を第三者が確認する術はありません。

道義的、倫理的責任を果たす、「noblesse oblige」という考え方があります。欧米社会における基本的な道徳感であり、とくに政治家には必要とされている精神です。

国会議員の仕事は、国会で政策を議論し、必要な法律を策定することです。選挙区のお祭りに顔を出したり、運動会に参加することは公務ではありません。このまま、改革が先延ばしになるのでしょうか。国民が注視しなければいけません。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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