大容量バッテリー搭載で安全と使いやすさを追及した商用軽バン

ASFは、既存の海外車を日本仕様にカスタマイズしているのではなく、日本規格の車をゼロから作っている EVベンチャーだ。車をただ販売する会社ではなく、パートナー企業との提携により充実したトータルサポートの提供を行っている。そんなASFが佐川急便と共同で開発したEVは、ピュアな電気自動車であるBEVであり、商用に特化した軽商用バンとなっているのが特徴だ。

ASF2.0

ASF2.0 車両価格:2,370,000円(税込)

ASF2.0はボディーサイズは全長×全幅×全高=3395×1475×1950mmと軽自動車枠に収まっている。最高出力41PS、最大トルク120N・mのモーターで後輪を駆動する。フロア下に積まれた駆動用リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの総電力量は30kWh。車重は1130kgで、WLTCモードの一充電走行距離は243kmとしている。デリバリー型の軽バンとして開発されたため、乗車定員は2名の設定のみ。荷室床面地上高は660mmとなっている。

商用に特化しているため、リヤシートは省かれたインテリア

シンプルなインパネまわり。大きめのモニターが装備されている。シフトレバーは大きめで操作しやすい。
フロントシートは運転席だけ若干大きなサイズとなっている。
商用に割り切っているため、後席は省かれている。
大型のセンタースクリーンは基本的にはスマートフォンを接続して使用する。
スイッチ類などは機能的に配置している。
前席の天井には大型の照明や収納に便利なコンソールボックスを装備している。
ラゲッジスペースの天井にはLEDの照明が装備されている。

軽商用バンとしては必要十分なパフォーマンスを発揮

実際に試乗してみると、軽の商用バンだと考えれば必要十分と思えるパフォーマンスだ。軽自動車サイズながら車両重量が1130kgもあるが、EVならではの低速トルクがあるので、荷物を積んでの走りも問題ないと思われる。走らせればそれなりにモーター音やタイヤノイズも聞こえてくるが、660ccの軽バンで同じくらいのスピードを出せばもっと賑やかだろう。
走行モードはDモードとEモードの2つのモードを設定。Dモードが通常モードで、Eモードはエコモード。このモードの違いを感じるのが回生ブレーキの強さだ。アクセルペダルを戻したときの減速感がEモードのほうが強いという印象であった。
なお、AFS2.0は基本的には企業向けにリースされるモデルで、一般販売は行われていない。だが個人がリースできないわけではなく、コスモマイカーリースを利用すれば乗ることが可能だ。

モーターは最高出力41PS、最大トルク:120N・mを発生。
タイヤは145R12 8PRを装備する。

充実した安全装備

ASF2.0は予防安全装備が充実しているのも特徴だ。衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報をはじめ、前後の障害物警報機能なども標準装備。またDレンジに入れたままシートベルトを外してドアを開けると自動的にパーキングに入るという独自の機能も備えている。

<ASF2.0>
全長×全幅×全高:3.395mm×1,475mm×1,950mm
ホイールベース:2,430mm
車両重量:1,130kg
サスペンション:F マクファーソン式/R 3リンク式
最高出力:30kW(41ps)
最大トルク:120N・m
リチウムイオン電池
総電圧:309V
総電力量:30kWh
WLTC交流電力量消費率:140Wh/km
一充電走行距離:243km
車両価格:2,370,000円(リースのみ)