■なぜ「ベガ立ち」と呼ばれるように?
そして、ゲームセンターで対戦中の筐体を後ろから眺める際、現代では「スマホを操作する」などの時間潰しも存在するのだが…なぜか、格ゲーマーの多くは「腕を組んで対戦を見守る」ポーズを無意識にとってしまう。
「ゲーセン」という空間がそうさせるのか、格ゲーマーの遺伝子に「このポーズ」が組み込まれているのかは定かではないが、こちらの姿勢は前出のベガのポーズと酷似している。そのため、いつしか人はこのポーズを「ベガ立ち」と呼ぶようになったのだ。
「ベガ立ち」には「観戦する」という意味合いが強く、たとえば「今日は対戦しないけどゲーセン行きます」と伝える際に「今日はベガ立ちしに行きます」という表現を使用する格ゲーマーも少なくない。
また、埼玉県さいたま市のゲームセンター『プレイスポット ビッグワンセカンド』の店主・デシカワ氏からは「初めて『ベガ立ち』という言葉を知ったのは、シューティングゲームのプレイを後ろで見ているときだったと思います」とのコメントも寄せられており、以前から格ゲー以外のジャンルのゲームでも使用されていたようだ。
現代ではさらに、アイドルのライブやイベントの際に「腕を組んだ状態で鑑賞する」人物の説明にも「ベガ立ち」が用いられるようになり、ここから「ベガ立ち彼氏面」なる派生用語も誕生している。
■男女の「認知度」が違いすぎる…
今回は全国の10〜60代の男女1,000名を対象として「ベガ立ち」という言葉を知っているか、アンケート調査を実施。その結果「ベガ立ちを知っている」と回答したのは、わずか11.1%と判明したのだ。
なお性年代別の回答結果を見ると、男女で著しく傾向が異なることが分かる。たとえば、30代では男性の32.1%が「知っている」のに対し、女性の認知率はわずか5.2%。40代も男性は認知率27.8%、女性は2.4%と、圧倒的な差が生じているのだ。
ゲーセンでの格ゲーブームが巻き起こったのが、今から30年前の90年代である点を考慮すると、当時のゲーセンで青春を謳歌していた世代からの認知度が高いことにも頷ける。また、令和の現代では女性のプロゲーマーも珍しくないが、当時の格ゲーは完全に「男性社会」であった点も、今回の回答結果に大きな影響を与えていると思われる。
50代以降になると、男性も「ベガ立ちを知らない」という人の割合が一気に増え、60代では認知率0%という結果に。しかしなぜか60代女性は4.5%が「ベガ立ち」を理解しており、果たしてどのような経緯で知ることとなったのか…。
やたらと腕を組んでいる知人がいたら、ひょっとしたらその人物は悪の組織の総帥なのかもしれない。
(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2023年1月27日~2023年1月30日
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)
提供元・Sirabee
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