県側が「法律上問題なし」として通報に対して行った処分を、法律上の検討もせずにことさらに違法であると言いたて、また、一般社会の上下関係の厳しさを知らないコメンテーターにパワハラと言いたてさせる報道などについて、ネットを通じて疑問符が示されたわけである。
今回の斎藤氏の勝因は、きっかけとなったネットではなく、ネットで提示されたことをきっかけに「オールドメディアは信用できない、嘘ばかりである」と県民が判断した、ということではないか。これについてマスコミは答えるべきである。これこそマスコミが得意とする「説明責任」である。
この選挙結果について、自分たちの報道が、事実であったのか、煽りではなかったのか、という点を検証すること、つまりネット空間で示されたような県民が判断を変えた根拠となる論説について、それが事実なのかどうかをマスコミが検証し、嘘をついたのがマスコミなのかネットなのかという点についてマスコミが説明責任を果たさないと、なぜ今回の選挙結果が斎藤氏勝利になったのかをいえないのではないだろうか。
※ 息子と話をしていて、「そんなことメディアがするわけないじゃん」といわれたが、それでもメディアには説明責任を果たしてもらいたいと言い続けたい。
マスコミが知事を辞めさせたのではない、議会の議員が判断したのだ、という説明は問題外である。維新が途中で判断を変えて斎藤氏の攻撃にまわったことを見てもわかるとおり、世間が・・・というか実際には世間ではなくマスコミがどう言うか、ということで議員は左右されるのである。
※ 県議会の議員に比べて、斎藤氏がここまでされても、ほとんど反論もせず淡々と質問・追及に答え、説明している姿勢、しかも再当選してもまだマスコミに反論しない姿勢は、ある意味すごい方だと感心している。
11月18日のゴゴスマで東国原氏が、「本来は、県会議員は再度不信任を出すべきだが、再度不信任をたたきつけると、議員個人がネットで晒されるので議員は黙るしかない」とまで言っていた。これもネットは暴力の手段であると言わんばかりで、ネットの力で斎藤氏が勝ったのは正義ではないと言っているようなものである。