3.個人的な決定

私の妻は南アフリカ出身で、まだ幼い時に両親をふたりとも亡くしたために一時非常に困窮したそうだ。人生とは不公平なもので、いつどこで転落するかわからない。それで貧しい人には私以上に同情的だが、それでもお金を渡すことはおすすめしないという。理由は簡単で、渡したお金がどのように使われるかわからないからだ。

それで私たちは物乞いに出会ったら、食べ物を渡すようにしている。果物やミルク、パンなど基本的なものを袋に入れて物乞いに渡したことが何度もある。これは私たちの個人的な決定だが、それでトラブルが発生したことは今のところない。

物乞いに何も渡さなくて後悔したこともある。例えば、トルコを旅していた時、シリアのパスポートを持ち、幼い子どもを抱いた男性からお金をしきりにせがまれた。

その時少し急いでいたので、煩わしく思い足早に立ち去ることにした。ところがその後、当時トルコに流入していたシリア人難民の窮状を聞いて、その男性の必死な表情を思い出し、なんだか申し訳ないことをしたなと思ったものだ。

4.まとめ

海外旅行は人生を豊かにしてくれる楽しい経験であると同時に、人生が不平等であるという現実を突きつけられる瞬間でもある。

物乞いに対する考え方や法律は国や地域によって異なるので、唯一の正しい方法というものはないかもしれない。

それでも、この記事にある3つのルールを守り、思いやりを持って行動すれば、海外旅行を安全に楽しく過ごせるに違いない。

出典:

1 社会保障人権保護相 「物乞いにカネを与えないで」 背後に犯罪組織 警察などと合同取締り (bangkokshuho.com)
2 Laws related to Begging in India - Is it Crime? (restthecase.com)
3 路上の物乞い追放、トランプ氏娘の来訪目前に インド - CNN.co.jp
4 South Africa - Is it illegal for children to beg? - The Legal Atlas for Street Children
*5 Thames Reach | Ending street homelessness - Thames Reach

文・写真・転載メディア/提供元・たびこふれ

【関連記事】
避暑地アッター湖で、クリムトセンターと「クリムトの庭園」を訪ねる
ベルリン郊外に残るベルリンの壁跡地でハイキングやサイクリングを楽しむ
高速列車「あずま」で東海岸を行く、ロンドンーエディンバラ間鉄道の旅
【北海道】異国情緒溢れる街・小樽に行ったら、たくさんの笑顔に溢れていた。
ハワイ・ハレイワタウンでランチをするなら?食べたい内容別のおすすめ5店を紹介