■スニトウスキー一家の恐怖体験

 そして3番目の事件は、スニトウスキー一家が遭遇したものだ。

 事件が起きたのは、なんとフラットウッズ事件の翌日である9月13日、場所はフラットウッズから32キロほど南のストレンジ・クリークである。

 この日の深夜、ジョージ・スニトウスキーと夫人のエディス、そして18カ月になる息子の3人は、オハイオ州シンシナチにいる義兄のところから、ニューヨーク州クイーンズの自宅に戻ろうと車を急がせていた。

 ところが自動車は、ブレクストン郡ストレンジ・クリーク付近の寂しい間道で、突然エンストを起こしてしまう。何度もキーを回して再始動させようと試みるも、まったく反応なし。日はとっぷりと暮れ、もう行き交う車もない。一番近い町までは、おそらく20キロ近くもあると思われた。

 ところが、一家が途方に暮れていると突然、なんとも言えない嫌な臭いが漂ってきた。その匂いのせいか、赤ん坊は咳をしはじめ、激しく泣き始めた。さらに自動車が目もくらむほど光に照らされた。

 様子を見ようとしたスニトウスキーは車外に出て、光源が何なのか確かめようとしたが、歩くにつれて次第に匂いが強くなった。それでもスニトウスキーは、木立の間で光る球体のようなものを確認した。スニトウスキーはさらに近づこうとしたが、熱波のような熱い空気に全身を包まれ、全身に電撃を受けたような、あるいは全身を針のブラシで擦られるような、何ともいえない嫌な感じを受けて自動車に引き返した。

 その時だ、彼の右手10メートルほどの道路脇に、背の高さが3メートル近くもある大きな人間のような姿を見た。

 それは球体からの光の中に影絵のように浮き上がっているため、逆光線で顔ははっきり見えなかった。スニトウスキーは慌てて自動車に飛び込み、夫人と一緒に自動車の床に伏せた。恐る恐る顔を上げると、自動車のフロントガラスに一本の腕のようなものが見えた。その先は2つに割れており、自動車の表面をなでるように動いていた。

 一旦顔を伏せたスニトウスキーがしばらくして再び顔を上げると、怪物が森の方へ去っていくのが見えた。後ろ姿を見ると脚がなく、でこぼこになった地面の上を滑るように水平に消えていった。

 ほっとしたスニトウスキーがふと窓の外に目を遣ると、虹色の巨大な光の球が空に昇っていくのが見えた。光球が完全に飛び去って、やっと我に帰ったスニトウスキーがエンジンをかけると、車は問題なく始動した。

 その夜、一家は一旦モーテルに泊まり、翌朝になって自動車を調べると、怪物の腕がなで回したと思われる車体の外側は、まるで焼け焦げたように塗料が黒く変色していたという。

“3メートルの宇宙人”事件の裏で起きた未解決ミステリー2件とは!?謎の触手に撫でられ、黒い人影に追われ…トラウマ級の恐怖
(画像=フラットウッズ・モンスターを模した椅子 画像は「Wikipedia」より引用,『TOCANA』より 引用)

 この2件で目撃された怪生物の特徴は、必ずしもフラモンと一致するわけではない。特にハーパーの事件は、距離があったせいか背が高くて黒っぽいとしか伝えられていない。他方スニトウスキー事件では、その身長だけでなく、嫌な臭いや火の玉のような物体、地上を滑るような動きなど、いくつかフラモンとの共通点も見られる。あるいはこれらの目撃者たちはパニック状態に陥って、同じ生物について細部が異なる描写をしたのかもしれない。もしそうだとすれば、フラモンは数日のうちに3回も目撃されていたことになる。

 なおアルバート・ベンダーは、フラットウッズ事件の翌年になる1953年、幽体離脱のような形でエイリアンの国を訪れた際、テレビの画面に似たような怪物の姿を見たと報告している。

 ちなみに、フラットウッズから8キロほど離れたサットンの町には、現在事件に関する博物館がオープンしており、フラットウッズ周辺には、フラモンを象った木製の椅子が五脚点在している。地域のホテルではフラモン・グッズなども販売しており、ブラクストン郡の町おこしに一役買っているようだ。

文=羽仁礼

提供元・TOCANA

【関連記事】
初心者が投資を始めるなら、何がおすすめ?
航空機から撮影された「UFO動画」が公開される! “フェニックスの光”に似た奇妙な4つの発光体
有名百貨店・デパートどこの株主優待がおすすめ?
ネッシーは巨大ウナギではない! 統計的調査結果から数学者が正体を予測
積立NISAで月1万円を投資した場合の利益はいくらになる?