■オードラ・ハーパーの奇妙な体験

 最初の事件は、フラットウッズの北8キロほどにあるヒーターズの郊外で、オードラ・ハーパーという女性とその友人が遭遇した事件である。

 日時ははっきりしていないが、1952年の9月、フラットウッズ事件より少し前のことだとされている。

 ハーパーと友人は、彼女の家から少しばかり離れた雑貨店に行こうとしていた。しかし、自宅から店までの道はそのとき湿っていて轍の跡で荒らされており、非常に歩きにくかったので、2人は近くの森を突っ切って近道をすることにした。

 800メートルほど森の中を進んだときハーパーは、とある丘の上で火が燃えていることに気づいた。最初は気にも止めなかったが、通り過ぎてから同じ場所を振り返ってみると、火は消えており、かわりに背の高い、黒っぽい姿の人影が立っていた。

 恐ろしくなった2人は走り出したが、人影は2人の後を追うようについてきた。しかし、森の中の開拓地の終わりにあったゲートを通り抜けたところで、ようやく人影は止まり、それ以上は追ってこなかったという。

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(画像=イメージ画像 Created with DALL·E,『TOCANA』より 引用)