会見が県庁の会見室で行われていることをなぜか重視している人がSNSでは見られますが、これは県の財産・管理状況にあるのだから市長らはその権限は無く、利用申請したから使えているだけです。

声明文には公印も無く、それの発出のために公務所の手続を踏まないといけないということでもなく、他人に対して稲村氏への投票・支持を呼び掛けるものではなく、自身らが稲村氏への支持を表明するにとどまります。

公権力は何一つ使われていないわけで、これを「地位利用」とは決して言えません。

地方自治法上に定められている「全国市長会」(届け出が必要)のような法定組織ではなく、兵庫県内のものですから、形式上は私的団体・任意団体です。

ただし、単なる純粋な私的団体とは呼べない事情があります。

兵庫県市長会は市の負担金と県の補助金で運営:声明は22人の有志だが

兵庫県市長会は会則を見ると、運営費用は各加盟市の負担金と県補助金から成り立っているようです。

今回は29の市長のうち、22名の「市長会有志」の名義です。文書にも市長の名前が連名になっているので会全体の機関としての声明とは距離があります。

しかし、ならば「市長有志一同」で無いのは、なぜなのだろうか?

11時から会見だったということは、登庁前の非公務だとして、これにかかる費用は兵庫県市長会から出捐されたんだろうか?

本来的には、【兵庫県内市長有志】とすべきではなかったでしょうか?

兵庫県市長「会」有志とすると、各市と県の補助金で運営されてる所がその資金で声明を出したと見られるのは必然

もしも費用がかかっているのなら、公選法上の地位利用ではないにしても、公金で運営されている組織のリソースを特定の候補者の支持を表明するために用いたという性質の行為になります。

これについては、別個の道義的責任・政治的責任が発生するのではないでしょうか?

「兵庫県市長会」名義を使った市長らは、斎藤元彦の権力者としての振舞いを批判できるのか?