トランプ氏は、Truth Socialの投稿で「完全にばかげている!」と非難し、「私と共和党に焦点を当てたバイデン主導の魔女狩りに不服を申し立てるつもりだ」と上訴する意向を表明。「われわれの司法システムは制御不能で、政治的な兵器に利用されている。彼らは私の憲法修正第1条の権利をすべて奪った。これはアメリカではない!」と不満を続けた。
キャロル氏は、2019年6月掲載のニューヨークマガジンの記事で、マンハッタンの高級デパートの試着室で1996年にトランプ氏からレイプされたと告発したが、これに対してトランプ氏は、キャロル氏は「まったくの誤り」、本人と会ったこともなく、本を売るためのでっちあげと非難し、これが今回の訴訟につながった。
キャロル氏とトランプ氏が法廷で争うのは2回目になる。昨年4月から5月にわたって行われた審理で、陪審はレイプは認めなかったものの、トランプ氏に性的虐待と2022年のトランプ氏の発言について名誉毀損の責任があると認定し、500万ドルの損害賠償の支払いを命じた。
審理に先立ち、カプラン判事は2019年の発言は2022年のものと実質的に同様で、キャロル氏は名誉毀損を改めて証明する必要はないと判決を下した。さらに、一回目の評決に基づいて、トランプ氏は、試着室で起きたことに関するキャロル氏側の説明に異議を唱えることはできないとした。そのため、今月16日から始まった審理の範囲は賠償に限定されていた。