しかし、レバークーゼンでの契約は今シーズンいっぱいで切れる。来夏のフリーでの退団は既定路線となっており、ドイツ代表でもレギュラーを張るディフェンスリーダーの争奪戦は必至だ。

レアルには同胞の先輩であるDFアントニオ・リュディガーもおり、今シーズン安定感を欠いていた。また、2年連続で前十字じん帯断裂の重傷を負ったDFエデル・ミリトンの代役として、ターはまさに適役であり、争奪戦を一歩リードしていると言えよう。


ビクター・ボニフェイス 写真:Getty Images

FWビクター・ボニフェイス

昨2023/24シーズンに、日本代表DF町田浩樹も在籍しているベルギーのユニオン・サン=ジロワーズから5年契約でレバークーゼンに加入したFWビクター・ボニフェイス。いきなりリーグ戦23戦14ゴールを決め、ELでは得点王にも輝いた。昨オフにもプレミアリーグの数クラブから関心を集めたが、クラブ側も本人も1シーズンでの移籍には消極的で、今シーズンもリーグ戦10戦6発、欧州CLでも3戦1発と、好調をキープしている。

10月19日のアイントラハト・フランクフルト戦直後、空港に向かう車が事故に巻き込まれ、車両は大破し自身も両手に負傷を負ったが、フランスで行われた欧州CLスタッド・ブレスト戦(10月23日)を欠場したのみ。リーグ戦の次節(10月26日)ヴェルダー・ブレーメン戦では何事もなかったかのように先発出場し、ゴールまで決めてみせた“不死身の男”だ。

レアルと言えば、FWキリアン・エムバペ、FWヴィニシウス・ジュニオール、FWロドリゴが看板3トップを形成するが、ヴィニシウスが好調ぶりを見せている一方、大きな期待をもって加入したエムバペは、その実力を出し切っているとはいえない。前所属のパリ・サンジェルマンでもフランス代表でも、左サイドでのドリブル突破からのシュートが持ち味だったが、レアルではセンターフォワードとして起用され、未だ自分の居場所を探っている段階にも見える。