456よりもタマ数は増えるも612スカリエッティも希少な存在に
456Mからバトンを受け継いだ4座の12気筒フェラーリが、612スカリエッティです。2004年にデビューしました。
5,748ccのV型12気筒エンジンをフロントミッドに搭載。最高出力は397kW(540PS)で、こちらもトランスアクスル方式を採用しています。
456の車名は総排気量を気筒数で割った数字でしたが、612スカリエッティは排気量(6.0L)+気筒数(12気筒)と、フェラーリの名車を多く手掛けてきたカロッツェリアの創業者セルジオ・スカリエッティの名前に由来します。
スチール製パイプフレームだった456に対し、612はオールアルミ製スペースフレームになり、剛性向上や軽量化を盛り込んで大きく進化しています。
トランスミッションは、6MTとセミAT「F1マチック」を用意。ただし、F1マチックもトラブルとは無縁ではありませんでした。
シャーシは、電子制御式アクティブダンパー付ダブルウィッシュボーン式サスペンションが採用され、456からの乗り心地の改善も盛り込まれています。
エクステリアデザインは、ピニンファリーナのチーフデザイナーだったフランク・ステファンソンがまとめています。
後席は、456GTよりも広くなり、イザという時の4人での乗車もより現実的になっています。