ダークエネルギーの影響
ダラム大学の計算宇宙論研究所のダニエレ・ソリーニ博士は、「ダークエネルギーと宇宙への影響を理解することは、宇宙論と基礎物理学における最大の課題の一つだ。ダークエネルギーの密度を含む、私たちの宇宙を支配するパラメータは、私たち自身の存在を説明できるかもしれない」と述べている。
科学誌Monthly Notices of the Royal Astronomical Societyに掲載されたこの研究は、現在存在しない地球外生命体が将来的に発生する可能性も考慮に入れているが、どれくらいの時間がかかるかは明記していない。
研究者たちは、138億年前の宇宙の歴史の中で星を形成するために結合した通常の物質の量を計算することによって確率を推定した。そして、各星団を、その形成に寄与したダークエネルギー密度の量で分離した。その結果、私たちの銀河系以外の宇宙で知的生命体が発達する確率は27%であると予測された。「驚くべきことに、ダークエネルギー密度がかなり高くても生命と共存できることが分かった。これは、私たちが最も可能性の高い宇宙に住んでいるわけではないことを示唆している」とソリーニ博士は述べている。
今後の展望 現在のところ、研究者たちはダークエネルギーが何であるか、あるいは宇宙にどれだけの量が存在するかを決定的に説明できていない、とソリーニ博士は語っている。ジュネーブ大学のルーカス・ロンブライザー教授は、「このモデルを用いて、異なる宇宙における生命の出現を探求し、私たち自身の宇宙について私たちが自問するいくつかの基本的な質問を再解釈する必要があるかどうかを確認するのは興味深いことだ」と付け加えている。
ソリーニ博士は、「この段階では、知的生命体を見つける確率を数字やパーセンテージで示すことはできない。このモデルはプロセスの一段階に過ぎないからだ。将来的には、より正確な数字を出せるようになるはずだ。私たちは、生命がいつ出現するのか、過去、現在、未来に限定していない。多くの生命体が宇宙の生命の中でずっと後になって出現する可能性もある」と続けた。
宇宙の謎を解き明かす旅は、まだ始まったばかりだ。もしかすると宇宙のどこかで、私たちと同じように、宇宙の謎を解き明かそうとしている存在がいるかもしれない。
文=深森慎太郎
提供元・TOCANA
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