取引相手は常習的に商品を詐取か
にゃーちゃんは、事務局からの「双方の取引履歴等を総合的に判断し、補償することにした」と説明されたことに対し、「これまで何度も相談しているときに、相手の取引履歴等を確認せずに一方的にサポートを打ち切っていたと言っているようだ」と、怒りをにじませる。さらに、「取引相手の条件に制限をかけておらず、過去の取引履歴も確認していなかった」と自身の非を認めつつ、「事務局のサポート体制は改善してほしい」と要望する。
さらに、今回取引を行った相手が過去にも複数回、トラブルを起こしているようで、常習性をうかがわせる悪い評価が5つほどあったという。そのうえ、アカウント名を何度も変えて取引を繰り返しており、にゃーちゃんが事務局とやり取りを交わしている間にも、別名義でにゃーちゃんの出品物を購入しようとしていることから、その人となりに疑問が湧く。
にゃーちゃんは2016年頃からメルカリを利用しており、これまで大きなトラブルは経験していなかったという。そのため取引相手を疑うようなことは念頭になく、今回はそれが痛い経験をすることにつながった。にゃーちゃんはBusiness Journal編集部の取材を受けた理由を「同じような経験をする人を減らしたいから」と語り、メルカリに対して「再発防止策を明確に打ち出してほしい」と強く要望する。
にゃーちゃんの投稿を受け、X上では同じような体験を訴える人が続出している。「iPhoneを出品したが、購入者から『初期化されていない』として返品要求があり、受け付けたら無関係な本が返送されてきた」など、クレームをつけて返品対応を求め、別物を送り返すという詐欺的行為が頻発しているようだ。
出品者がメルカリ事務局に相談した際の対応は、「購入者に確認→返送した内容物に間違いはないことを確認するとサポートを打ち切り、取引はキャンセル扱い」という流れで、その後は何度相談しても「警察か弁護士に相談するように」との回答しか得られないようだ。
ネット上の詐欺に詳しいジャーナリストは、このような詐欺的被害に遭わないためには、「取引相手の過去の取引履歴や評価を確認することが必須」だと話す。「取引をした後は、返品された物が別物だったとしてもメルカリ事務局には対応してもらえないことが多く、警察に相談しても動いてもらえないことがほとんど」という。さらに、弁護士費用は高額なため、弁護士に相談するのも現実的ではない。そのため、泣き寝入りしている人も多く、やはり取引の前に相手を調べる以外に自衛する術はないようである。
同様の詐欺的トラブルが頻発していることから、メルカリ事務局の対応まで理解したうえで、計画的に物品を不当に取得する輩がいる可能性もある。メルカリは、なんらかの対策を立てるべきではないだろうか。
(文=Business Journal編集部)
提供元・Business Journal
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