■図書券が「生まれた理由」に納得
いつの時代も大人から子供、そして本を愛する全ての人への贈り物として活躍してきた図書券、および図書カード。
これらが誕生した経緯について、日本図書普及の担当者は「図書券は1960年(昭和35年)、出版物の市場拡大と読書普及を旗印に、出版業界が共同して創設した本の商品券です」と説明する。
それ以前は、多くの人々が「本を贈り物にしたい」と思いながらも、嗜好性が高く、個人の好みが強い「本そのもの」を贈り物にするのは、なかなかハードルが高かったそうだ。
そうした背景を踏まえ、担当者は「図書券の登場により、好きな本が選べるというメリットを兼ね備えながら『本の贈り物』が実現されたことで、多くの人々にご利用頂けるようになりました」と、その影響力の大きさを語ってくれた。
現代の我々からすると「当たり前」の存在である図書券、図書カードだが、じつは非常に革命的な発明だったのだ。