クレジットカードの中にはハイステータスカードと呼ばれるものもある。このカードを持つことで、充実した特典や周囲からの憧れを集めることもできるが、クレジットカードのステータスは一体どういった要素で決まるのだろうか?代表的なハイステータスカードの特徴や選び方も含め紹介しよう。

目次
1,クレジットカードのステータスとは何か?
2,クレジットカードのステータスは何で決まる?
3,ハイステータスなクレジットカードの特徴
4,ハイステータスなクレジットカードの代表的なサービス・特典
5,ハイステータスなゴールドカード5選
6,ハイステータスな申込制プラチナカード5選
7,ハイステータスなクレジットカードの3つの注意点
8,ハイステータスカードを選ぶときはライフスタイルを考慮する

1,クレジットカードのステータスとは何か?3つのメリット

クレジットカードの中には「ステータスカード」と呼ばれるものがあるが、そもそもクレジットカードのステータスと何だろうか?

クレジットカードの主な機能は立て替え払いでショッピングが可能だが、それには利用限度枠が設定されている。限度枠は審査で決められるが、カードごとに上限が定まっており、一般的にステータスの高いカードほど限度枠の上限が高くなっている。

高い限度枠は支払い能力の高さを証明するものであり、ステータスの高いカードを保有する人はある程度の所得がある人と考えていいだろう。つまり、カードのステータスの高さはそのまま保有者のステータスの高さに直結するわけだ。ただし、最近では収入の高低だけでなく、他の要素も重視するようになっている。

次にそのようなステータスの高いカード=ハイステータスカードを持つメリットを3つ挙げてみよう。

メリット1,高額な買い物や海外旅行で便利

ハイステータスカードは支払い能力に応じて利用限度枠が高く設定されるので、高額なものを購入したいときや、お金をかけた海外旅行などで便利に使える。

例えば、利用限度枠の上限が100万円のカードでは、どんなに支払い能力の高い人でも通常はその100万円を超える限度枠は設定されない。そのため、例えば夫婦でファーストクラスを使って海外へ行き、最高級ホテルで10泊して、ゴルフやクルージング、高級グルメを楽しむ……といった100万円以上かかる旅行の支払いを全て1枚のクレジットカードで済ますことはできない。

一方で限度額が500万円なら、こうした旅行も可能だろう。限度額が高いことはクレジットカードを利用してできることが多くなるということ。

高い支払い能力があり、その能力に応じた消費行動を取っている人にとっては、ステータスの高いカードでなければ、不便を感じる場面が多くなってしまうのだ。

メリット2,自身のステータスをアピールできる

カードのステータスの高さは、そのまま保有者のステータスの高さに直結する。

クレディセゾンの調査によると、82%の人が会計の場で他人のクレジットカードのランクをチェックしたことがあるという。さらに、それがゴールドカードだった場合、相手に一目置くケースが多く、女性の64%は男性の魅力にゴールドカードの保有が影響を与えると回答している。プラチナカードならなおのこと、一目置かれることだろう。

そうした意味でクレジットカードのグレードは、靴や時計と同じといえる。自分自身をアピールしたいのであれば、ある程度のグレードのカードを所有することは有効だ。

メリット3,さまざまな特典・サービスが付帯

クレジットカードのメリットの1つは、旅行やグルメ、ショッピングなどで便利でお得な特典・サービスが提供されることだ。しかし、一般カードなどではそうした特典・サービスが充実していない、あるいは廉価な店舗ばかりが対象となっていることがある。

一方、プラチナカードをはじめとしたハイステータスカードでは、一般的に高級なホテルやレストランで使える特典・サービスが充実している。ハイステータスカードを持つにふさわしい所得者のライフスタイルにマッチし、メリットを十分に享受できる内容となっている。

ここから分かるように、ハイステータスカードは一定所得以上の人の生活ニーズに応えるスペックを持つカードといっていいだろう。

2,クレジットカードのステータスを決める2つの要素――カードランク、カード会社との関係

では、クレジットカードのステータスの高低はどこで判断すればいいのだろう。端的にいえば、そのステータスはカードランクとカード会社のジャンルによって決まってくる。それぞれを説明しよう。

要素1,カードランク……ランクが上がるとステータスも上がる

同じカード会社であれば、ランクの高いカードがステータスも高い。カードランクは、一般カード→ゴールドカード→プラチナカード→ブラックカード……という順で高くなり、利用限度枠の上限や特典・サービスの内容もそれに伴って向上していくのが一般的だ。また、上のランクになるほど年会費は高くなり、審査の難易度も上がっていく。

ただし、ランクの呼称やカード名との対応はカード会社により異なる。例えば、「楽天ブラックカード」の券面には「PLATINUM」とあり、実際のランクはカード名とは違いプラチナランクであることが示唆されている。「ラグジュアリーカード」の3つのランクはチタン→ブラック→ゴールドの順にランクが上がっていき、いずれもMasterCardの最上位ランク「ワールドエリート」に該当する。

一般的なランク分けの間に中間的ランクを設けている場合もある。例えば、JCBの自社発行カードではゴールドとプラチナの間に「ゴールド ザ・プレミア」というカードが存在する。

参考までに、一般的なカードランクの特徴について表にまとめておこう。この表に当てはまらないカードもあるので、その点には留意してほしい。

カードランク 年会費目安 審査に通過可能な
最低年収の目安
特典・サービスの特徴
一般 無料
~2,000円
100万円
~200万円
特約店割引・ポイントアップ
海外旅行傷害保険(最高1,000万円~)
ゴールド 5,000円
~3万円
300万円
~500万円
特約店割引・ポイントアップ
各種空港サービス優待
国内空港ラウンジサービス
海外旅行傷害保険(最高5,000万円~)
国内旅行傷害保険(最高5,000万円~)
ショッピング保険(最高300万円~)
プラチナ 2万円
~14万円
400万円
~700万円
特約店割引・ポイントアップ
各種空港サービス優待
国内空港ラウンジサービス
コンシェルジュサービス
高級ホテル優待
コース料理2名利用で1名分無料
世界各地の空港ラウンジサービス
海外旅行傷害保険(最高1億円~)
国内旅行傷害保険(最高1億円~)
航空便遅延保険(最高4万円~)
ショッピング保険(最高500万円~)
個人賠償責任保険(最高1億円~)
ブラック 5万円
~35万円
500万円
~1,000万円
特約店割引・ポイントアップ
各種空港サービス優待
国内空港ラウンジサービス
コンシェルジュサービス
超高級ホテル優待
コース料理2名利用で1名分無料
イベントなどで特別な招待席等を提供
世界各地の空港ラウンジサービス
海外旅行傷害保険(最高1億円~)
国内旅行傷害保険(最高1億円~)
航空便遅延保険(最高6万円~)
ショッピング保険(最高500万円~)
個人賠償責任保険(最高1億円~)
(※筆者作成)

要素2,カード会社……ステータスが高いのは銀行系カードと国際ブランド自社発行カード

クレジットカードの発行会社は、その企業自体や関連企業の業務形態からいくつかのジャンルに分類されることがあり、それはステータスの高低ともリンクしてくる。

参考までにカード会社の分類とそれぞれのステータス、特徴をまとめた表を載せておこう。やはり、あくまでひとつの目安なのでその点には留意してほしい。

カードの分類 ステータス・
審査難易度
特徴 代表的なカード
銀行系
カード
☆☆☆☆ 審査が厳しく、クレジット利用による
ポイントはたまりにくい傾向。
銀行での金利優遇などを受けられる
こともある。
三井住友カード、
MUFGカード、
ミライノ カード
国際ブランド
自社発行カード
☆☆☆☆ 銀行系と同様、審査が厳しく、
クレジット利用によるポイントは
たまりにくい傾向。特典・サービスは
比較的充実。
JCBカード、
アメリカン・エキスプレス・カード、
ダイナースクラブカード
信販系カード ☆☆☆ 特典・サービスが充実しており、
優待店を数多く擁している。
ポイントのたまりやすさは
カードにより異なる。
ライフカード、
オリコカード、
ジャックスカード
交通系
クレジット
カード
☆☆☆ 交通系ICカードやマイレージカードと
一体型になったカードを発行。
対象交通機関の利用や、関連施設
(駅ビル内・空港内店舗など)
で優待を受けられる。
ビューカード、
To Me CARD、
東急カード、
ANAカード、
JALカード
流通系
カード
☆☆ 顧客の囲い込みを狙っているため
審査難易度は低い。
関連グループ店舗に特化した
特典・サービスが特徴的。
セゾンカード、
イオンカード、
エポスカード
IT・通信系
クレジット
カード
☆☆ 通信サービス・ネットサービスにおける
優待が提供される他、電子マネー・
共通ポイント関連の利便性が高い傾向。
ポイントのたまりやすいカードが多い。
楽天カード、
ヤフーカード、
dカード、
au WALLETクレジットカード
消費者金融系
カード
消費者金融が発行するカード。
審査難易度は非常に低いといわれる。
プロミスカード
(※筆者作成)

 

カードランクとカード会社の組み合わせで考えると、高額所得者向けのハイステータスカードといえるのは「銀行系カード・国際ブランド自社発行カードのゴールドランク以上」ならびに「信販系カード・交通系カード・流通系カード・IT・通信系クレジットカードのプラチナランク以上」と考えていいだろう。一部例外もあるが、おおよその目安として参考にしてほしい。

なお、交通系カードに関しては、提携カードの形で銀行系カードや国際ブランド自社発行カードとして発行されているケースもあるので、その場合のゴールドランク以上はハイステータスカードと見なせる。

3,ハイステータスなクレジットカードの4つの特徴――審査が厳しい代わりに高いスペックとなる

ハイステータスカードの特徴を次の4つに集約して説明しよう。

特徴1,審査が厳しい……年収・勤続年数の他、雇用形態や職種も重視

何度か述べているようにハイステータスカードでは保有者にもステータスが求められるため、当然ながら審査は厳しくなる。保有者のステータスを要しない、いわゆる「誰でも作りやすいカード」では年収100万円~200万円以上であればカードを作れる。それに対し、ハイステータスカードは年収350万円~500万円以上が必要条件だ。

また、雇用形態も、アルバイト・パートは当然のこと派遣社員などでも審査通過は厳しい。正社員で勤続3年~5年以上がひとつの目安だろう。一般カードならアルバイト・パートでも問題なく作れることを考えると、ハイステータスカードの審査の厳しさが分かる。

職種では、自営業、自由業、個人事業主、会社経営者の場合は年収がかなり多くないと審査に通過しにくい。一方、士業(弁護士、弁理士、司法書士、税理士など)や医師は雇用形態にかかわらず審査で有利と考えていいだろう。公務員や一流企業(上場企業など)の社員もやはり審査で有利だ。

特徴2,年会費が高額……ステータスの高さと年会費の高さは比例する

ハイステータスカードの年会費は1万円以上、高いものでは30万円を超えるものすらある。一般的なカードの年会費無料を考えるとその差は大きい。基本的にはステータスが高いほど年会費も高額になると考えていいだろう。

特徴3,利用限度枠の上限が高額……高額利用が多くても安心して使える

一般的なカードの多くで利用限度枠の上限が50万円~100万円に設定されている一方で、ハイステータスカードの利用限度枠の上限は300万円以上に設定されていることが多い。

カードによっては特に上限が設定されておらず、審査によって支払い能力の高さが認められれば、それに応じた大きな利用限度枠が設定されることもある。

特徴4,高額所得者向けの特典・サービスが充実……高級志向にも十分応えてくれる

一般的なカードでは特典・サービスが少ないか、例えば店舗での優待などに関して高級店が含まれていないのに対し、ハイステータスカードでは旅行、グルメ、レジャーなどさまざまな分野における特典・サービスが充実し、高額所得者が利用するような高級ホテルや高級レストランなどの優待も提供される。

4,ハイステータスなクレジットカードの代表的な5つのサービス・特典――旅行・グルメ・レジャーを便利でお得に

ハイステータスカードを作ろうとする人が最も重視するであろう、特典・サービスについてもう少し詳しく説明しよう。

サービス・特典1,国内外で利用可能な空港ラウンジサービス……空の旅がグッと快適に

ハイステータスカードには国内主要空港のラウンジを無料で使えるサービスや、海外空港のラウンジを無料で使えるサービスが付帯する。通常、前者はゴールドカードで、後者はプラチナカードで提供される。空港ラウンジサービスは空の旅を圧倒的に快適にしてくれるものであり、ハイステータスカードにおけるサービスの目玉といっていいだろう。

その他の空港関連サービスでは、空港・自宅間の手荷物無料宅配や無料ポーターサービス、ハイヤー優待なども提供されることがある。

サービス・特典2,高額な補償金額の付帯保険……万が一のときの大きな安心

ハイステータスカードでは、最高補償金額5,000万円~1億円ほどの海外・国内旅行傷害保険が付帯することが多い。カードによっては、家族にも保険が適用される家族特約付きのものもある。

また、最高補償金額4万円~6万円ほどの航空便遅延補償、年間300万円~500万円ほどのショッピング保険が付帯することも多い。

サービス・特典3,便利なコンシェルジュサービス……予約困難な店舗で有利に予約できることも

ハイステータスカードのうちプラチナランク以上では、コンシェルジュサービスが提供されることが多い。このサービスではコンシェルジュに会食や旅行の手配などの希望を伝えれば、店舗やホテルなどの選定・予約など面倒な作業を代行してもらえる。

ステータスが特に高いカードの場合、予約困難なホテルやレストランの確保がスムーズにいきやすい。コンシェルジュ経由で予約すると「上顧客」と認識され、店舗側が融通をつけてくれるのだ。同様の理由で、店舗側の判断により何かスペシャルなサービスが提供されることもある。

サービス・特典4,高級ホテル・レストランでの特典・優待……1回の利用でも大きなお得に

プラチナランク以上のカードでは、対象の高級レストランで所定のコース料理を2人以上で予約すると、1名分が無料になるサービスが提供されることが多い。これは1回の利用でも数万円単位のお得になることがあり、1、2回の利用で高額な年会費の元が取れることもある。さまざまな店舗のグルメを試したい人にはうってつけのサービスだろう。

また、一部のカードでは、高級ホテルで空室状況に応じ部屋のワンランクアップグレードやアーリーチェックイン、レイトチェックアウトなどが無償提供される。これなども1回の適用で数万円単位のお得になることがある。

サービス・特典5,レジャー、趣味、イベントにおけるスペシャルな特典・サービス……普通ならできない体験も可能

その他のカードによっては、各種イベントでの良席確保やカード会員限定公演の開催、楽屋裏など特別な場所への招待、観光地やアミューズメントパークでの専用ラウンジの利用、有名ゴルフコースの予約代行、ゴルフイベントへの招待、プレミアムワインの優先販売……などが提供される。

ハイステータスカードに該当するカードでも特典・サービス内容はさまざまなので一様にはいえないが、おおまかには以上のように、高額所得者にとって使い勝手のいいカードと考えていいだろう。

5,ハイステータスなゴールドカード5選

格安年会費のものが登場するなど最近は取得しやすくなったゴールドカードだが、ここではステータスの高い5枚を紹介しよう。 なお、どのカード会社でも審査基準は非公開となっているため、その部分に関しては口コミ情報からの推測だ。

5-1,アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード……海外の空港ラウンジも年2回無料に

年会費 3万1,900円(税込)
家族カード会員1枚目無料、
2枚目以降1万3,200円(税込)
国際ブランド アメリカン・エキスプレス
通常ポイント還元率 約0.33%
空港サービス 国内28空港+海外1空港(同伴者1名まで無料)
プライオリティ・パス
(世界1,200ヵ所以上の空港VIPラウンジで年2回まで利用料金無料)
手荷物無料宅配サービス
大型手荷物宅配優待
無料ポーターサービス
空港クロークサービス等
トラベル・
レジャーサービス
海外用レンタル携帯電話優待
国内レンタカー・カーシェアリング優待
京都特別観光ラウンジ
新国立劇場、カード会員限定特典
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン特典等
グルメサービス ゴールド・ワインクラブ
コットンクラブ、カード会員限定特典
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(利用付帯)
海外航空便遅延費用補償(自動付帯)
ショッピング・プロテクション(利用付帯)
キャンセル・プロテクション(利用付帯)
リターン・プロテクション(利用付帯)
(※アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードのホームページを元に筆者作成)

 

「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の国際ブランドはアメリカン・エキスプレス、年会費は3万1,900円(税込)。ゴールドカードとしては非常に高額だが、その分ステータスの高いカードと考えていいだろう。

・申し込み対象・審査基準

働いていてもパート・アルバイトの場合は申し込みできない。年収400万円以上から審査通過の可能性があるといわれており、ステータスの高さの割にはそこまでハードルは高くない印象だ。

・主な特典、サービス

空港ラウンジサービスは国内主要28空港と海外1空港(ハワイ・ホノルル)で利用可能。同伴者1名まで無料なので、プライベートでもビジネスでも使い勝手がいい。世界1,200ヵ所の空港VIPラウンジを利用できる「プライオリティ・パス」のスタンダード会員(通常年会費99米ドル)に無料で登録でき、さらに32米ドルのラウンジ利用料金が年2回まで無料になる。

その他、特筆すべき特典・サービスとして、手荷物無料宅配サービス、京都特別観光ラウンジの利用、新国立劇場でのカード会員限定特典、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでの特典などが挙げられる。

・付帯保険

最高1億円の海外旅行傷害保険が自動付帯、最高5,000万円の国内旅行傷害保険が利用付帯となる。海外旅行傷害保険は旅行代金のカード払いがない場合に最高5,000万円となるが、それでも高額補償であることには違いない。これらの旅行傷害保険には、家族にも補償が適用される家族特約が付いている。

この他、航空便や手荷物の遅れによる出費を補償する最高4万円の海外航空便遅延費用補償、年間500万円限度のショッピング・プロテクション(ショッピング保険)、年間10万円限度のキャンセル・プロテクション(病気や出張によりイベントや旅行を中止した場合のキャンセル料を補償)、年間15万円限度のリターン・プロテクション(商品返金補償)が付帯する。

・こんな人におすすめ

ゴールドカードとしては最強クラスの空港ラウンジサービスと付帯保険を誇る1枚。海外の空港ラウンジをたまに利用したい人、保険が充実したカードを持ちたい人にはうってつけのカードだろう。数あるゴールドカードの中では群を抜いてステータスの高いカードなので、会計の場などで一目置かれたい人にもおすすめだ。

5-2,JCBゴールド……「JCBゴールド ザ・プレミア」への無償ランクアップを目指したい

年会費 1万1,000円(税込) ※初年度年会費無料
家族会員1名無料、2人目より1名につき1,100円(税込)
※本会員の年会費が無料の場合、家族会員も無料
国際ブランド JCB
通常ポイント還元率 0.5%
空港サービス 国内33空港+海外1空港
ラウンジ・キー
(世界1,100ヵ所以上の空港ラウンジを32米ドルで利用可能)
空港免税店割引サービス
空港宅配優待サービス
トラベル・
レジャーサービス
JCBプラザ/プラザラウンジ
海外Wi-Fiレンタル優待
海外レンタカー優待
ハワイ・ワイキキトロリー(シャトルバス)乗車賃無料
ゴルフエントリーサービス
JCBゴールド ゴルフイベント参加
JCBゴルファーズ倶楽部入会
JCB GOLD Service Club Off(全国7万店舗以上で優待)
グルメサービス 全国250店舗でコース代金20%オフ
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(自動付帯)
国内・海外航空機遅延保険(自動付帯)
ショッピングガード保険(利用付帯)
(※JCBゴールドのホームページを元に筆者作成)

 

「JCBゴールド」の国際ブランドはJCB、年会費は1万1,000円(税込)。さらに、このカードの年間ショッピング利用額が2年連続で100万円(税込)以上の場合、「JCBゴールド ザ・プレミア」というゴールドランクとプラチナランクの中間にあるカードに招待される。

「JCBゴールド ザ・プレミア」にはゴールドカードの年会費に加えて5,500円(税込)の年会費がかかるが、年間100万円(税込)以上のショッピング利用を続けていればその分は無料となり、ゴールドカード分の年会費だけで利用できる。ここでは、「JCBゴールド ザ・プレミア」のサービスも紹介しよう。

・申し込み対象・審査基準

申し込み対象は「20歳以上で、本人に安定継続収入のある方」となっており、年収350万円以上で審査通過の可能性があるといわれている。

・主な特典、サービス

空港ラウンジサービスでは、国内主要33空港と海外1空港(ハワイ・ホノルル)のラウンジを利用可能。世界1,100ヵ所以上の空港ラウンジを32米ドルで利用できる「ラウンジ・キー」のサービスも付帯する。その他の空港では、空港免税店割引サービス、空港宅配優待サービスなどを利用できる。

また、JCBカード共通のサービスとなるが、海外のサービス拠点「JCBプラザ/プラザラウンジ」の利用、海外Wi-Fiレンタル優待、海外レンタカー優待、ハワイ・ワイキキトロリー(シャトルバス)乗車賃無料などのトラベルサービスも非常に便利だ。

その他のゴールドカードサービスとして、全国約1,200ヵ所のゴルフ場のプレー予約ができるゴルフエントリーサービス、ゴルフイベント参加、JCBゴルファーズ倶楽部入会などのゴルフ関連サービスや全国7万店舗以上での優待、全国250店のレストランでコース代金が20%オフになるサービスなどが提供される。

「JCBゴールド ザ・プレミア」ではこれらに加え、世界1,200ヵ所の空港ラウンジが無料になる「プライオリティ・パス」の無料登録・利用、対象レストランでの30%オフ、京都駅ビル内「JCB Lounge 京都」利用などの特典・サービスが提供される。

・付帯保険

海外最高1億円・国内最高5,000万円の旅行傷害保険が自動付帯。海外の旅行傷害保険には、家族にも補償が適用される家族特約が付く。その他、航空便や手荷物の遅れによる出費を補償する最高4万円の航空機遅延保険(海外・国内)、年間500万円限度のショッピングガード保険(ショッピング保険)が付帯する。

・こんな人におすすめ

「JCBゴールド」から「JCBゴールド ザ・プレミア」へランクアップし、さらにその分の年会費が無料のまま使った場合、ゴールドの年会費1万1,000円(税込)だけで「プライオリティ・パス」を利用できることになる。海外旅行の機会が多く、なるべく低コストで空港ラウンジを利用したい人に強くおすすめできる1枚だ。

5-3,三井住友カード ゴールド……年会費割引特典で年会費がグッと安くなる

年会費 1万1,000円(税込) ※初年度無料 ※年会費割引特典あり
家族カード1人目年会費無料、2人目1,100円(税込)
国際ブランド VISA
通常ポイント還元率 0.5%
空港サービス 国内32空港+海外1空港(ハワイ・ホノルル)
空港宅配サービス優待
手荷物預かりサービス優待
トラベル・
レジャーサービス
会員限定オリジナルツアー
ツアー・宿泊プラン割引
ハーツGoldプラス・リワーズ
海外レンタカー優待
レンタルモバイルサービス優待
アジア各国で使えるクーポン進呈
国内ゴルフエントリーサービス(有料)
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、
エクスプレス・パス進呈&カードラウンジ利用
グルメサービス
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(自動付帯)
お買物安心保険(利用付帯)
(※三井住友カード ゴールドのホームページを元に筆者作成)

 

「三井住友カード ゴールド」の国際ブランドはVISAかMasterCardから選べ、年会費は1万1,000円(税込)だ。ただし、初年度の年会費は無料。次年度以降も年会費割引特典により、Web明細の利用や自動リボ払いサービス「マイ・ペイすリボ」の利用で4,400円(税込)まで年会費を安くすることが可能だ。

・申し込み対象・審査基準

申し込み対象は「満30歳以上で、本人に安定継続収入のある方」となっており、勤続年数や年収が重視されることが伺える。ただし、年収350万円以上で審査通過するともいわれており、そこまで高い年収は求められていないようだ。

・主な特典、サービス

空港ラウンジサービスでは、国内主要32空港とハワイ・ホノルルの空港ラウンジを利用可能。その他の空港では空港宅配サービス優待、手荷物預かりサービス優待などが提供される。

その他、トラベル関連ではツアー割引、海外レンタカー優待、レンタルモバイルサービス優待が提供される。ゴルフ場予約サービス、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでのエクスプレス・パス(アトラクションの待ち時間を短縮するパス)の進呈や場内カードラウンジの利用なども可能だ。

・付帯保険

海外・国内とも最高5,000万円の旅行傷害保険が自動付帯。ただし旅行代金のカード払いがない場合、傷害死亡・後遺障害の最高補償金額は海外500万円、国内1,000万円となる。なお、海外の旅行傷害保険は家族にも補償が適用される家族特約付きとなる。その他の年間300万円限度のお買物安心保険(動産総合保険)が付帯する。

・こんな人におすすめ

ハイステータスなゴールドカードであるにもかかわらず、年会費割引特典により年会費がかなり安くなるのは大きなメリットだろう。グルメサービスに手薄い印象があるものの、その代わりにユニバーサル・スタジオ・ジャパンの優待などが付いているので家庭持ちにもおすすめだ。

5-4,セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード……日常生活で使えるサービスも充実

年会費 1万1,000円(税込) ※初年度無料
ファミリーカード1枚につき1,100円(税込)
国際ブランド アメリカン・エキスプレス
通常ポイント還元率 0.75%
海外利用分1%
空港サービス 国内33空港+海外1空港(ハワイ・ホノルル)
プライオリティ・パス
(世界1,300ヵ所のラウンジを無料利用)に
優遇年会費(1万1,000円・税込)で登録可能
手荷物無料宅配サービス
コートお預かりサービス優待
トラベル・
レジャーサービス
海外用Wi-Fi・携帯電話レンタルサービス優待
パッケージツアー割引
リゾート「休暇村」優待
ハーツレンタカー優待
グルメサービス 「一休.com/一休.comレストラン」
プラチナステージ最長1年間体験
「アクアクララ」優待
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(利用付帯)
ショッピング安心保険(利用付帯)
(※セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードのホームページを元に筆者作成)

 

「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」の国際ブランドはアメリカン・エキスプレス、年会費は1万1,000円(税込)となる。クレディセゾンが発行するアメックスブランドのゴールドカードであり、セゾンのサービスの他、アメックスの優待も一部利用できる。

・申し込み対象・審査基準

申し込み対象は「安定した収入があり、社会的信用を有するご連絡可能な方」となっていることから、正社員でないと審査通過は難しそうだ。ただし、年収条件はそう厳しくないようで300万円以上なら審査通過の可能性があるといわれている。

・主な特典、サービス

空港ラウンジサービスとして、国内主要33空港とハワイ・ホノルルの空港ラウンジを利用可能。世界1,300ヵ所の空港ラウンジを無料で利用できる「プライオリティ・パス」のプレステージ会員に優遇年会費1万1,000円(税込)で登録できる。これは通常429米ドルの年会費がかかるサービスだ。

その他、手荷物無料宅配サービスやコートお預かりサービス優待などの空港サービス、海外用Wi-Fi・携帯電話レンタルサービス優待、パッケージツアー割引、ハーツレンタカー優待などのトラベル優待を利用できる。

また、西友・ロフト・パルコの優待、複数のスポーツクラブの優待、クラウド会計ソフトの優待など多種多様な優待が適用される。

・付帯保険

海外・国内とも最高5,000万円の旅行傷害保険が付帯。海外の旅行傷害保険は自動付帯、国内の旅行傷害保険は旅行代金のカード払いが条件の利用付帯となる。いずれも、家族にも補償が適用される家族特約付きだ。その他、年間200万円限度のショッピング保険が付帯。通常、この種の保険は商品購入から90日間が保険期間となるが、この保険では保険期間が120日間と長く設定されている。

・こんな人におすすめ

突出した特典・サービスがない代わりに日常生活に直結するさまざまな優待が充実しているため、高額所得者が日常生活の中で使う場合にメリットの多いカードとしておすすめできる。

なお、アメリカン・エキスプレスのシンボルである「古代ローマの百人隊長」が大きくあしらわれたデザインなので、海外ではアメリカン・エキスプレスの自社発行ゴールドカードと認識され、手厚いサービスを受けられることもあるようだ。

5-5,ビューゴールドプラスカード……JR東日本利用者にメリットが大きい

年会費 1万1,000円(税込)
家族会員は1枚目無料、2枚目以降 3,300円(税込)
国際ブランド JCB
通常ポイント還元率 0.5%
空港サービス 国内33空港+海外1空港
空港宅配/ホテル宅配便/ホテルエクスプレス便優待
防寒具一時預り優待
レンタルモバイルサービス
トラベル・
レジャーサービス
東京駅「ビューゴールドラウンジ」利用
JR東日本グループを主とするホテル・レジャー施設の優待
グルメサービス JR東日本グループを主とする飲食店の優待
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(自動付帯)
ショッピングプロテクション保険(利用付帯)
(※ビューゴールドプラスカードのホームページを元に筆者作成)

 

「ビューゴールドプラスカード」の国際ブランドはJCB、年会費は1万1,000円(税込)となる。Suica機能とS定期券機能が搭載されており、JR東日本の利用者にとっては非常に便利なカードだ。

・申し込み対象・審査基準

申し込み条件は満20歳以上で安定した収入があること。やはりアルバイトやパートは審査通過が難しそうだ。ただし年収条件はそれほど高くないと見られ、年収300万円以上で審査通過の可能性があるといわれている。

・主な特典、サービス

空港ラウンジサービスとして、国内主要33空港とハワイ・ホノルルの空港ラウンジを無料利用が可能だ。その他、空港から自宅・ホテル等への宅配便、当日中に空港からホテルへ手荷物を配達する「ホテルエクスプレス便」、防寒具一時預り、レンタルモバイルサービスなどで優待が提供される。

国内旅行関連の特典や優待も充実している。東京駅発の新幹線や特急列車のグリーン車を利用するときは、東京駅構内の「ビューゴールドラウンジ」で出発前のひとときを過ごせることが可能だ。

・付帯保険

海外・国内とも最高5,000万円の旅行傷害保険が自動付帯。年間300万円限度のショッピング保険も付帯する。

・こんな人におすすめ

国内ホテルの優待や東京駅ラウンジサービスが提供されていることから、国内旅行の多い人におすすめできるカードといえる。なお、JR東日本利用分が3倍にポイントアップされる仕組みがあるため、日常的に同社路線を使っているなら年会費の元もすぐに取れそうだ。

6,ハイステータスな申込制プラチナカード5選

以前、プラチナカードはインビテーション(招待)が届かないと入会できないものが多かった。しかし、現在では公式サイトなどから直接申し込めるプラチナカードも増えてきている。ここでは、そのような申込制プラチナカードの中からハイスペックな5枚を紹介しよう。

6-1,アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード……最強の空港ラウンジサービス

年会費 14万3,000円(税込)
家族カード4枚まで無料
国際ブランド アメリカン・エキスプレス
通常ポイント還元率 0.5%~
海外利用1%~
空港サービス 国内28空港+海外1空港(同伴者1名まで無料)
グローバル・ラウンジ・コレクション
(7つのラウンジプログラムを利用可能)
手荷物無料宅配サービス
トラベル・
レジャーサービス
ファイン・ホテル・アンド・リゾート特典
(ホテルの部屋アップグレードなどの優遇)
最高級ホテルの上級メンバーシップに無条件登録
カード更新のたびに国内対象ホテル無料ペア宿泊券を進呈
ハーツレンタカー
「ハーツGoldプラス・リワーズ ファイブスター」無条件登録
グルメサービス 日本の極 KIWAMI 50(人気店で貸し切りイベント)
2 for 1 ダイニングby招待日和(2人以上利用でコース料理1名無料)
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(利用付帯)
海外航空便遅延費用補償(自動付帯)
ショッピング・プロテクション(利用付帯)
キャンセル・プロテクション(利用付帯)
リターン・プロテクション(利用付帯)
ワランティー・プラス
(利用付帯)/ホームウェア・プロテクション(自動付帯)
ゴルフ保険(自動付帯)
個人賠償責任保険(自動付帯)
(※アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードのホームページを元に筆者作成)

 

「アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード」の国際ブランドはアメリカン・エキスプレス、年会費は14万3,000円(税込)と非常に高額だ。なお、カードの素材はプラスチックではなく金属製となっており、高級感がある。

・申し込み対象・審査基準

アルバイト・パート不可となっている他は誰でも申し込めることになっている。ただし、審査通過に必要な年収の最低ラインは400万円程度と見られており、職種や勤続年数によってはもっと高い年収を求められる。

・主な特典、サービス

国内空港ラウンジを主として利用できる通常のラウンジサービスの他、「グローバル・ラウンジ・コレクション」として、プライオリティ・パスを含む7つのラウンジプログラムが利用可能となっている。中でもアメックスが上級カード会員向けとして主に北米で展開する最高級ラウンジ「センチュリオン・ラウンジ」を利用できるのは大きなメリットだ。クレジットカードのものとしては最強の空港ラウンジサービスといっていいだろう。

その他、トラベル関連の特典・サービスとして、高級ホテルで最大550米ドル相当分のサービス(部屋のアップグレードやアーリーチェックイン/レイトチェックアウト、朝食サービス)を受けられる「ファイン・ホテル・アンド・リゾート特典」、「ヒルトン・オナーズ」や「マリオット・ボンヴォイ」など最高級ホテルの上級メンバーシップへの無条件登録などがある。また、カード更新のたびに国内対象ホテルのペア宿泊券が進呈される。

グルメ関連では対象レストランで所定のコース料理を2人以上で予約すると1名分が無料になる「2 for 1 ダイニングby招待日和」の利用の他、人気店を貸し切り、特別メニューを提供するイベント「日本の極 KIWAMI 50」への参加も可能だ。

・付帯保険

海外・国内とも最高1億円の旅行傷害保険が付帯。国内の旅行傷害保険は旅行代金のカード払いが条件の利用付帯。海外の旅行傷害保険は自動付帯となるが、旅行代金のカード払いがない場合は最高5,000万円にとどまる。旅行関係では、最高6万円の海外航空便遅延費用補償も付帯する。

その他、年間500万円限度のショッピング・プロテクション(ショッピング保険)、年間50万円限度のキャンセル・プロテクション(病気や出張によりイベントや旅行を中止した場合のキャンセル料を補償)、年間15万円限度のリターン・プロテクション(商品返金補償)、家電製品やカメラなどの故障を補償するワランティー・プラスや偶然の事故による損害を補償するホームウェア・プロテクション(両方合わせて年間50万円限度)、最高1,000万円のゴルフ保険、1事故1億円限度の個人賠償責任保険が付帯する。

・こんな人におすすめ

空港ラウンジサービスと高級ホテルの優待が非常に強力なことから、お金をかけた海外旅行の機会が多い人にメリットの大きいカードだろう。ショッピング関連の付帯保険が充実しているので、高額商品をよく購入する人にも向いている。

6-2,ダイナースクラブカード……グルメ関連の特典が充実

年会費 2万4,200円(税込)
家族会員 5,500円(税込)
国際ブランド ダイナースクラブ
通常ポイント還元率 0.3%~0.4%
空港サービス 国内外1,000ヵ所以上の空港ラウンジを無料利用可能
手荷物無料宅配サービス
サンパーキング成田店優待
海外レンタルWi-Fi優待
レンタル携帯電話優待
レンタル音声翻訳機優待
手荷物一時預かり優待
トラベル・
レジャーサービス
コンシェルジェサービス
パッケージツアー割引
国内外レンタカー優待
京都 荷物キャリーサービス
(京都駅からホテルへ荷物を当日配達)
クルーズ優待
名門ゴルフ場優待予約
ゴルフレッスン優待
乗馬体験優待
ヘリ遊覧飛行等優待
グルメサービス エグゼクティブ ダイニング(2人以上利用でコース料理1名無料)
料亭予約代行
ごひいき予約.com(人気店の空席情報を案内)
Wishダイニング(予約困難店をカード会社で事前に確保)
「ひらまつ」「ベージュ アラン・デュカス 東京」
「ビストロ ブノワ」等の優待
銀座バー・クラブ優待
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(利用付帯)
ショッピング・リカバリー(利用付帯)
(※ダイナースクラブカードのホームページを元に筆者作成)

 

「ダイナースクラブカード」の国際ブランドはダイナースクラブ、年会費は2万4,200円(税込)となる。ダイナースクラブではカードのランクとしてゴールド、プラチナなどの語を用いていないが、カードのスペックを見るとプラチナランク相当と考えていいだろう。

・申し込み対象・審査基準

入会の目安として「年齢27歳以上の方」とのみ書かれているが、やはり、アルバイト・パートでは審査通過は厳しそうだ。審査通過の年収条件は400万円以上といわれている。

・主な特典、サービス

ダイナースクラブは当初、レストランでの立て替え払いを目的として発足しており、それもあってグルメ関連の特典・サービスが非常に充実している。

具体的には、プラチナカードでよく見られる、対象レストランで所定のコース料理を2名以上で予約すると1名分が無料になるサービス(6名以上なら2名分無料)の他、高級料亭の予約代行サービス、人気店の空席情報をスマホアプリなどでチェックできる「ごひいき予約.com」、予約困難店をダイナースクラブが事前に確保し先着順で申し込める「Wishダイニング」などが提供される。

その他、空港ラウンジサービスとして国内外1,000ヵ所以上の空港ラウンジを利用可能。また、手荷物無料宅配サービスなどさまざまな空港サービス優待の他、クルーズツアー優待、名門ゴルフ場の優待付き予約、ゴルフレッスン優待、ヘリ遊覧飛行の優待など、お金をかけたレジャーについても各種優待が提供される。

・付帯保険

海外・国内とも最高1億円の旅行傷害保険が付帯する。国内の旅行傷害保険は旅行代金のカード払いが条件となる利用付帯。海外の旅行傷害保険は自動付帯だが、旅行代金のカード払いがない場合、傷害死亡・後遺障害の補償額は最高5,000万円となる。その他、年間500万円限度のショッピング・リカバリー(ショッピング保険)が付帯する。

・こんな人におすすめ

高級グルメを楽しみたい人は最初に検討すべきカードだろう。ゴルフ、クルーズ、ヘリ遊覧などお金をかけたレジャーにも強いので、そうしたものを楽しみたい人にもおすすめだ。

6-3,三井住友カード プラチナ……レジャー関連の特典・サービスが充実

年会費 5万5,000円(税込)
家族会員無料
国際ブランド VISA
MasterCard
通常ポイント還元率 0.5%
空港サービス 国内32空港+海外1空港(ハワイ・ホノルル)
プライオリティ・パス
(世界1,300ヵ所のラウンジを無料利用)選択可能
空港宅配サービス優待
空港クローク優待
トラベル・
レジャーサービス
コンシュルジュサービス
D'sラウンジトーキョー(大丸東京店内ラウンジ)
プライベートラウンジ(名古屋・栄、SMBCパーク 栄内ラウンジ)
プラチナ会員限定イベント
宝塚歌劇SS席優先販売
プラチナホテルズ
(部屋のアップグレード、スイートルーム50%オフ等)
宿泊予約サービス「Relux」「Hotels.com」優待割引
会員限定オリジナルツアー
ツアー・宿泊プラン割引
ハーツGoldプラス・リワーズ・ファイブスター会員
海外レンタカー優待
レンタルモバイルサービス優待
アジア各国で使えるクーポン進呈
ゴルフ関連サービス・優待各種
「三井住友VISA太平洋マスターズ」ペア観戦チケット進呈
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、
エクスプレス・パス進呈&カードラウンジ利用
グルメサービス プラチナグルメクーポン(2人以上利用でコース料理1名無料)
プラチナワインコンシェルジュ(田崎信也氏直輸入ワインの購入)
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(自動付帯)
航空便遅延保険(海外は自動付帯、国内は利用付帯)
お買物安心保険(利用付帯)
(※三井住友カード プラチナのホームページを元に筆者作成)

 

「三井住友カード プラチナ」の国際ブランドはVISAかMasterCardから選べる。年会費は5万5,000円(税込)。両方の国際ブランドで発行するデュアル発行も可能で、その場合、2枚目の年会費は5,500円(税込)となる。

・申し込み対象・審査基準

申し込み対象は「満30歳以上で、本人に安定継続収入のある方」となっており、審査通過の年収条件は500万円以上といわれている。

・主な特典、サービス

空港ラウンジサービスは国内空港を主としたゴールドカードと共通のものがまず提供されている。その他、「メンバーズセレクション」として好きなサービスや商品がプレゼントされる仕組みがあり、その1つとして世界1,300ヵ所の空港ラウンジを無料利用できる「プライオリティ・パス」を選べる。その他、東京・名古屋の2ヵ所で市街地にあるラウンジを無料で利用できる。

その他のトラベル・レジャー関連の特典・サービスとして、国内の一部ホテルで部屋のアップグレードやスイートルーム50%オフなどの優待を受けられる「プラチナホテルズ」、宿泊予約サービス「Relux」「Hotels.com」での優待割引、宝塚歌劇SS席優先販売、「三井住友VISA太平洋マスターズ」ペア観戦チケット進呈などを挙げておこう。

グルメ関連では、対象レストランにおいて2名以上で所定のコース料理を予約すると1名分が無料になる「プラチナグルメクーポン」、有名ソムリエ田崎信也氏が直輸入したワインを購入できる「プラチナワインコンシェルジュ」などが提供される。

・付帯保険

海外・国内とも最高1億円の旅行傷害保険が自動付帯。海外の旅行傷害保険は家族にも補償が適用される家族特約付きとなる。また、最高4万円の航空便遅延保険が付帯する(海外は自動付帯、国内は利用付帯)。その他、年間500万円限度のお買物安心保険(ショッピング保険)も付帯する。

・こんな人におすすめ

特典・サービスのバリエーションが非常に多いのが特徴だ。ここでは紹介していないが、VISAとMasterCardのどちらか一方の国際ブランドのみで提供されるものもあるため、それらを加えるとさらに多種多様な特典・サービスがそろうことになる。必要に応じ、デュアル発行をして全てのサービスを利用できるようにしてもいいだろう。特にレジャー関連のサービスが充実しているので、さまざまな余暇を楽しみたい人におすすめだ。

6-4,JCB プラチナ……ブラックカード「JCBザ・クラス」の招待を狙うなら

年会費 2万7,500円(税込)
家族会員1名無料、2人目より1名につき3,300円(税込)
国際ブランド JCB
通常ポイント還元率 0.5%
空港サービス 国内33空港+海外1空港
プライオリティ・パス
(世界1,200ヵ所以上の空港ラウンジを無料利用)
空港免税店割引サービス
空港宅配優待サービス
トラベル・
レジャーサービス
コンシェルジュデスク
JCB Lounge 京都
JCBプレミアムステイプラン
JCBプラザ/プラザラウンジ
海外Wi-Fiレンタル優待
海外レンタカー優待
ハワイ・ワイキキトロリー(シャトルバス)乗車賃無料
ゴルフエントリーサービス
JCBゴールド ゴルフイベント参加
JCBゴルファーズ倶楽部入会
JCB GOLD Service Club Off(全国7万店舗以上で優待)
グルメサービス グルメ・ベネフィット(2人以上利用でコース料理1名無料)
グルメ優待サービス
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(自動付帯)
国内・海外航空機遅延保険(自動付帯)
ショッピングガード保険(利用付帯)
(※JCB プラチナのホームページを元に筆者作成)

 

「JCB プラチナ」の国際ブランドはJCB、年会費は2万7,500円(税込)となる。ハイステータスなプラチナカードとしてはリーズナブルな年会費だろう。

・申し込み対象・審査基準

申し込み対象は「25歳以上で、本人に安定継続収入のある方」となっている。この表現から正社員でないと審査通過は厳しそうだ。口コミ情報によると審査通過の年収条件は400万円以上と推測される。

・主な特典、サービス

「JCB ゴールド」の特典・サービスに加え、世界1,200ヵ所以上の空港ラウンジを無料利用な「プライオリティ・パス」、対象レストランの所定のコース料理を2人以上で予約すると1名分が無料になる「グルメ・ベネフィット」、京都駅ビル内ラウンジ「JCB Lounge 京都」の利用などが提供される。

・付帯保険

海外・国内とも最高1億円の旅行傷害保険が自動付帯。海外の旅行傷害保険は家族にも補償が適用される家族特約付きとなる。最高4万円の航空機遅延保険(海外・国内)、年間500万円限度のショッピングガード保険(ショッピング保険)も付帯する。

・こんな人におすすめ

プライオリティ・パスやコース料理1名分無料などプラチナカードらしいサービスを2万円台の年会費で利用できることから、ハイステータスでありながらプラチナカード入門として適した1枚となっている。さらに上のランクに招待制の「JCBザ・クラス」があるので、その招待を狙う目的でこの「JCB プラチナ」を取得するのもいいだろう。

6-5,セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード……ホテル関連の優待が充実

年会費 2万2,000円(税込)
国際ブランド アメリカン・エキスプレス
通常ポイント還元率 0.75%
海外利用1%
空港サービス 国内33空港+海外1空港(ハワイ・ホノルル)
プライオリティ・パス
(世界1,300ヵ所のラウンジを無料利用)
手荷物無料宅配サービス
コートお預かりサービス優待
ハイヤー送迎サービス優待
トラベル・
レジャーサービス
ミシュランホテルガイド「Tablet Hotels」優待
ホテル・ダイニング等の優待サービス「オントレ entrée」
プレミアムホテルプリビレッジ(高級ホテル優待)
「セゾンプレミアムゴルフサービス」入会金優待
海外用Wi-Fi・携帯電話レンタルサービス優待
パッケージツアー割引
リゾート「休暇村」優待
ハーツレンタカー優待
グルメサービス 「WINE CAVE 築地」優待
「一休.com/一休.comレストラン」プラチナステージ最長1年間体験
「アクアクララ」優待
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(自動付帯)
ショッピング安心保険(利用付帯)
(※セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードのホームページを元に筆者作成)

 

「セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード」の国際ブランドはアメリカン・エキスプレス、年会費は2万2,000円(税込)となる。

・申し込み対象・審査基準

入会資格は「安定した収入があり、社会的信用を有する連絡可能な方」となっている。審査通過の年収条件は400万円以上だ。

・主な特典、サービス

「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」の特典・サービスに加え、世界1,300ヵ所のラウンジを無料利用できる「プライオリティ・パス」、空港ハイヤー送迎サービス優待などを利用できる。

その他、ホテル特典として、ミシュランホテルガイド「Tablet Hotels」が世界約1,000件のホテルで提供する、客室アップグレードや無料朝食サービス、レイトチェックアウト、アーリーチェックインなどの優待特典を利用可能だ。また、ホテル・ダイニング等の優待サービス「オントレentrée」、高級ホテル優待「プレミアムホテルプリビレッジ」なども提供される。

グルメ関連では、ワインセラー「WINE CAVE 築地」の利用料金が1ヵ月分無料になる優待もある。

・付帯保険

海外最高1億円・国内最高5,000万円の旅行傷害保険が自動付帯。いずれも家族にも補償が適用される家族特約付きとなる。年間300万円限度のショッピング安心保険(ショッピング保険)も付帯する。

・こんな人におすすめ

グルメ関連の特典・サービスがプラチナカードとしてはそこまで充実していない代わりに、ホテル関連で複数の優待が提供されており、「プライオリティ・パス」もしっかり付いているので、旅行の多い人におすすめのカードだろう。プラチナカードとしては、リーズナブルな年会費も大きな魅力となっている。

7,ハイステータスなクレジットカードの3つの注意点――年会費、加盟店数、多重申し込み

ハイステータスカードを利用する上での注意点も触れておこう。

注意点1,年会費相当のメリットを得られないこともある

ここまで見てきたようにハイステータスカードでは通常、多くの特典・サービスが提供されている。しかし、その中に自分が利用したいものがなければ宝の持ち腐れとなり、高額な年会費相当のメリットは得られない。自分にとって本当にメリットがあるカードなのかどうか、よく考えた方がいいだろう。

注意点2,ハイステータスカードだからといって加盟店が多いとは限らない

ハイステータスカードの代名詞のような存在にアメリカン・エキスプレスの自社発行カードとダイナースクラブカードが挙げられる。この2つの国際ブランドはVISAやMasterCardと比べると加盟店数が少ないため、いざ使おうとして使えないこともある。JCBも同様だ。ハイステータスカードだからといって、どういう場合でも無条件に使い勝手がいいわけではないことは心しておきたい。

注意点3,ダメ元で何社も申し込んではいけない

ハイステータスカードの審査が厳しそうだからといって、半年間ほどの短期間のうちに何社も申し込んではいけない。それは「多重申し込み」といわれる行為であり、審査ではかえってマイナスに評価されてしまう。

8,ハイステータスカードを選ぶときはライフスタイルを考慮する

たとえ高額所得者であっても、ライフスタイルによってはハイステータスカードのメリットを十分に享受できるとは限らない。特に2020年末現在、新型コロナウイルス感染症の影響で一部のサービスが提供されていないケースもあるだろう。そうでなくても旅行の機会が減った人は多いはずだ。

いずれにせよ、クレジットカードは数年から数十年も使うものなので、目先のことだけでなく長い目で見て、自分がどのようなライフスタイルで生活していきたいのかを考慮した上でカードを選ぶといいだろう。

 

モリソウイチロウ
執筆・モリソウイチロウ
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカードに詳しく、専門サイトでの執筆も行っている。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカードに詳しく、専門サイトでの執筆も行っている。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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