今回のアメリカ大統領選では、ドナルド・トランプ元大統領の圧勝でした。多くのメディアの報道ではカマラ・ハリス副大統領との接戦が期待されていました。しかし、アメリカや欧州での社会の状況を実際に体験していれば圧勝は予測が可能で、複雑な分析も何も必要ないものだったと思われます。
2024年12月6日発売の『世界のニュースを日本人は何も知らない6』でも、アメリカの経済問題、欧州の右傾化、中国の驚くべき経済崩壊とネトウヨ化について解説していますが、国内メディアのみを見ていると実情はなかなかわかりません。やはり現地での体験とは大違いです。
私はアメリカにも留学していたので、友人や知人もいますが、バイデン政権はコロナの最中に補助金をまきまくってしまったために、アメリカは物の値段や賃金が上がりまくってしまい、インフレ状態で生活がかなり苦しいのです。
皆さんがニュースで耳にするように、例えばロサンゼルスドジャースのスタジアムで、ちょっとしたバーガーを頼むと1食分が3000円、沿岸部の都市部の1LDKのマンションの値段が2億円。私が通っていた大学の学費は90年代後半の6倍、大学院は4倍近くです。
U.S.Newsの調査によれば、インフレ率で調整したレートだと、アメリカ全土の大学の学費は2004年から2024年で41%、州立大学だと州外から入学した生徒の学費は32%増加、州内から入学した生徒は45%増加となっています。