■ロシア系住民による反発
ところが、そこには多くのロシア系住民がいた。彼らはロシア語を話し、ロシア系であるにも関わらず「ウクライナ人」であるということに納得がいかず、2014年に一方的に住民投票を実施し、ロシアの編入を決定してしまった。
ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、ロシアとクリミア半島の併合を宣言したが、当然ウクライナは強く反発し、国際社会からの非難も上がる状況だった。
■強引に建設された大橋
そんな中で、プーチン大統領はクリミア半島とロシアを結ぶ「クリミア大橋」を建設してしまった。従って、このクリミア大橋はウクライナの人々にとっては「盗まれた土地を無理やりロシアと繋げているようなもの」であり、「ロシアによる侵略の象徴」という意識があるのだ。
こうした背景から、クリミア大橋が崩壊したことは、ロシアとウクライナの紛争に大きな影響を及ぼすものであり、ひとえに「単純な火災が原因だった」と言い難いものとなっている。