愛車を長く維持していくためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。さらに、思わぬ事故やアクシデントにともない、故障箇所の修理が必要になることもあるでしょう。
車の整備や修理は、ディーラーや専門店などに任せるオーナーが多いでしょう。しかしいくらプロであっても、作業者が人間である以上、業務中にミスが生じる可能性はゼロではありません。
今回はオーナーの方々に、「店に車を預けた際のトラブル」について話を聞きました。
目次
駐車場に残された謎のオイル痕、まさか…
「無事故の愛車」を査定に出した結果
修理に出したら別の箇所が故障した?
駐車場に残された謎のオイル痕、まさか…
日常的な車のメンテナンスとして、オイルやタイヤなど、定期的な消耗品の交換は欠かせません。これらは作業として難しいものではありませんが、それでもミスが発生してしまうケースはあるようです。
「いつものようにカー用品店でオイル交換をお願いし、その後しばらく普通に乗っていました。ですが一週間ほどして、息子から『駐車場に油みたいな跡があるんだけど』と言われ、オイルが漏れていることに気づいたんです。
慌ててカー用品店に行き、確認してもらうと、ボルトがしっかり締まっていなかったようです。すぐに直してもらいましたが、とくに申し訳なさそうな様子もなく、『そのまま乗っていたらエンジンが焼き付いてダメになるところでした』と言われ、怒りを通り越して呆れてしまいました。
それから、一応ディーラーでも問題がないか見てもらい、その後はそのディーラーでお世話になっています」(30代女性)
作業に追われている状況では、ボルトやナットの不十分な取り付けなど、かなり初歩的なミスが発生してしまう可能性も考えられます。上記のケースのほかにも、タイヤ交換時にホイールナットの締め付けトルクが十分でなく脱輪につながるなど、小さな「うっかり」が大きな危険を呼び起こすこともあります。
命を預ける車ですから、ちょっとしたメンテナンスであっても信頼できるお店を選びたいところです。
「無事故の愛車」を査定に出した結果
作業中にミスが発生し、車両がダメージを受けてしまったとしても、損傷箇所によってはオーナーが気づかないケースもあります。なかには「売るときにはじめてダメージが露呈した」という話も聞かれました。
「新車で買ってから事故なく6年ほど乗り、乗り替えの際に査定に出したのですが、車体の下部に歪みがあると指摘されました。ジャッキアップポイント付近が湾曲してしまっていて、どうやら整備作業中に車体を持ち上げる際に、適切ではない方法でジャッキアップしたのだろうと。
しかし、最初の3年はディーラーに任せていましたが、その後はカー用品店やガソリンスタンドに出していたので、どこでそれが起きたのか見当がつかず……。どこも指摘してこなかったということは、最後に作業をお願いしたところが怪しいのかなと思い、念のため聞いてみましたが『そういった記録は残っていない』と言われるだけでした。
結局、そこまで大幅な査定ダウンにはならなかったので、事を荒立てるのも面倒ですし、そのまま受け入れることにしましたが……」(40代男性)
ジャッキアップやリフトアップの際には細心の注意が必要であり、不適切なポイントでのジャッキアップや、不適合の受けゴムの使用、機器の点検不足などが原因となり、落下事故につながるおそれもあります。
作業中の事故があった場合には、店舗側から申告があってしかるべきですが、残念ながらこのケースでは隠蔽を図られてしまったのかもしれません。