■「扇風機の位置付け」に思わず納得

まず確認しておきたいのが、扇風機とエアコンでは「そもそもの仕組みが異なる」という点。

30年前のエアコン電気代、その実態に目を疑う 「高い」とかいうレベルじゃなかった…
(画像=『Sirabee』より 引用)

ダイキン担当者は「扇風機は一般的にファンを回して風を発生させて体感温度を下げますが、エアコンはヒートポンプの仕組みによって室内の空気中の熱を減らしながら室温を下げ、涼しい環境をつくります」と、それぞれのメカニズムについて説明している。

続けて「一般的な扇風機は主にファンを回す電力で使えるのに対し、エアコンは室内機で集めた熱を室外機まで移動させ、屋外に逃がす働きをしています。そのため、ファンを回すだけでなく、室外機の中にある『圧縮機』と呼ばれる部品の稼働も必要となるなど、扇風機よりも消費電力量が大きくなります」と、詳細を語ってくれた。

30年前のエアコン電気代、その実態に目を疑う 「高い」とかいうレベルじゃなかった…
(画像=『Sirabee』より 引用)

これらの説明を受けて「今年から扇風機を使おう!」と決意した人もいるかと思うが、ダイキンからは「消費電力量を比較すると、エアコンより扇風機の方が少ないですが、夏場の熱中症リスク低減を考えた場合、適切な使い分けが必要そうです」とのアドバイスも得られたのだ。

というのも、熱中症対策の専門家は「エアコンは猛暑の時期の必須アイテム」であることを指摘しているのに加え、環境省による「熱中症環境保健マニュアル2022」では、熱中症予防のため熱さを避ける行動として「我慢せずに冷房を入れ、扇風機も併用すること」を推奨しているそう。

イメージとしては「電気代の安い扇風機だけを使おう」ではなく、「電気代の安い扇風機にエアコンをサポートしてもらおう」という考え方が正しいのかもしれない。