1974年11月9日、アメリカ・ペンシルベニア州カーボンデール。3人の少年が「赤い回転する球体」が空から降下し、ラッセル公園近くの沈泥池に墜落するのを目撃した。オレンジ色または赤色に光る物体は、セーラム山を越えて池に落下し、火がついたようにシューという音を立てたという。警察に通報後、地元警察、軍関係者、そして好奇心旺盛な見物人が集まり、あたりは騒然となった。池は奇妙な光を放ち始め、約9時間も光り続けたという。一体何が起こったのだろうか?

池から引き上げられたもの

 ラッカワナ歴史協会のディレクター、メアリー・アン・サヴァキナス氏は、「少年たちはそれが何なのか分からなかった。水に入ったときにシューという音がしたと言っている。オレンジ色に光る火の玉のようなものだった」と当時の状況を説明している。

「数日間に渡り、事態は展開していった。そして、スキューバダイバーが呼ばれ、ボートに乗り込み、カーボンデールの何人かの人々が呼ばれて一緒に池の中に入り、それを引き上げた」とサヴァキナス氏は続ける。捜索の結果、池の底から引き上げられたのは、古い鉄道用ランタンだった。当局はすぐにこの事件をいたずらと断定し、光はランタンの電池によるもので、興奮は若者の悪ふざけによるものだと説明した。後に少年の一人が、妹を怖がらせるためのいたずらとしてランタンを池に投げ入れたことを認めたとされている。一件落着…と思われたが、ランタンの発見は憶測を鎮めるには至らなかった。事件は既に人々の記憶に深く刻まれていたのだ。