法廷では、判事が提示した弁論の条件に合意しなかったことから、自らの口で弁論する機会を与えられないはずだったが、判事から「もし5分間話す時間を与えたら、法律や事実以外のコメントをしないことを約束できるか」と尋ねられると、許可を得ずに早口で反論を繰り広げたという。

司法長官を指して「わたしは立候補している誰かさんから迫害を受けており、(発言の)制限の枠を超えざるを得ない」と主張。「わたしに陪審は与えられず、権利を奪われた。これは詐欺ではなくわたしへの詐欺だ」「私はこの街のいたるところにビルを建てているが、問題といえば、私が立候補したからだろう」「(司法長官は)わたしが嫌いで、当選してほしくないのだ」などとまくした。判事があと一分間以内で終えるよう警告すると「あなたには自分のアジェンダがある。一分以上聞くこともできないのか」と批判。見かねた判事がトランプ氏の弁護士に「あなたのクライアントを制御しなさい」と忠告する場面があったという。

アイオワ州党員集会を来週に控えるトランプ氏にとって、訴訟はメディアを独占するチャンスでもあり、会見の様子はCNNやFOXニュース、MSNBCなど主要ケーブルニュースによって中継された。多数の訴訟を抱えるトランプ氏は今後「すべての裁判に出向く」予定だという。