■「高いお金をかけたくない」

そこで、現在都内の大学に通う3年生の男子学生のAさんに話を聞いた。就職活動を控えているが、免許は持っていないという。

「僕はコロナ禍に入学したのでサークルの合宿が中止になり、旅行にも行きにくい状況が続きました。遠出することがほとんどないので免許を取る必要性を感じないんですよ」(Aさん)。コロナで生活スタイルが変化したことも理由の1つなのだろう。

一方、免許を取らず都内の会社に入社した20代の男性・Bさんは今後も免許を取るつもりはないとキッパリ話す。「今の仕事は転勤もないですし、僕は旅行にも行かないので免許がなくて不便に感じたことは一度もありません。免許を取るのに数十万円かかりますが、使わないものになんでそんなに高いお金を払わないといけないんですか?」(Bさん)。

「必要のないものにお金は使わない」スタンスの若者も増えているのかもしれない…。もちろん、大学生のうちに免許を取る人もいるだろうし、生活する上で車が必要な地域に住む人もいるので、すべての若者が免許を取らなくなったわけではない。

だが、20年前に比べて様々な理由から車の必要性を感じない若者が増えているのは紛れもない事実だ。今後、この状況はますます加速していくのだろうか──。

(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)

提供元・Sirabee

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