「男でAT限定はダサい」「男ならMT取るのが当たり前だ」──。かつて、運転免許をめぐって「ATMT論争」が繰り広げられた。

しかし、今はその議論さえできないかもしれない。そもそも、運転免許を取る若者自体が減っているからだ。若者が免許を取らないのには「意外な理由」があって…。

■20年前に比べて激減

令和3年度版(2021年)運転免許統計によると、10代・20代の運転免許保有者数は1,087万5,494人。数字だけ聞いても多いのか少ないのかピンと来ないかもしれないが、20年前と比べると分かりやすい。

平成13年版(2001年)の運転免許統計では10~20代の保有者数は1,742万7,185人だった。つまり、20年前に比べると若い世代で免許を持つ人が655万人も減っているのだ。

都内で働く50代の会社員男性も、社内で免許を取らない若者が増えていると話す。「新卒で入社した男性でも免許を持っていない人が見受けられます。私の頃は大学の夏休みに取って、就職活動を始める時は免許を持つのが当たり前だったんですけどね…」(50代の会社員男性)。