あとから負傷が発覚するケースも
事故が起きた直後は体に異変がなく、その場では「大丈夫」と思えていても、あとになってから体が痛みはじめることもあります。
とくに交通事故に多く見られる「むち打ち」は、時間が経過してから症状が出てくることも。首都圏の整骨院経営者によれば、「首には多くの神経が集中しています。大した衝撃ではないと思っていても、日常とは異なる力がかかりますので、神経や筋肉などを痛めてしまう可能性があり、2、3日経過してから痛みが出てくることもあります」と話しています。
あとから体が痛みはじめ、通院が必要になった場合、通常であれば診断書を警察署や保険会社に提出し、人身事故扱いとしたうえで補償を受けることになります。しかし、事故の際に警察に通報していないと、事故と症状との因果関係を示すことが難しくなるでしょう。
つまり、その場で通報しておけばスムーズに保険金が受け取れるケースでも、当事者間での示談とすることで、想定外の被害に対する補償を受けられなくなる可能性があるのです。