それは、「昼間の気温の変動幅」、「年間気温の変動幅」、「土壌中の砂の量」、「サボテンのサイズ」、そして「地理的な分布範囲」です。
これらの要因がサボテンの進化にどのように影響を与えているのか、一つ一つ見ていきましょう。
サボテンが生息する地域では、昼夜の気温差が非常に大きいことがよくあります。
例えば、昼間は非常に暑くても、夜になると急に冷え込むことがあります。
このような環境に適応するために、サボテンは昼間と夜の温度差をうまく利用して水分を保持し、生き延びているのです。
研究によると、この「昼間の気温の変動幅」がサボテンの多様化に大きな影響を与えていることが確認されました。
特に、昼間の気温差が大きい地域では、サボテンの進化が加速されているようです。
サボテンにとって年間気温の変動も大きな要因となります。
年間気温の変動が少ない地域では、サボテンの進化が遅くなることが分かっています。
逆に、年間気温の変動が大きい地域では、サボテンの進化が加速される傾向があります。
またサボテンのはえている土地の多くが砂漠で覆われていますが、このような砂の多い土壌が、サボテンの多様化を促進している要因の一つとして挙げられています。
砂が多いと水分がすぐに蒸発してしまうため、サボテンは水を効率よく吸収し、保つための特別な能力を持っています。
つまりサボテンが多くの人が思い描く奇妙な形になっているのは、単純な暑さではなく気温差や地面という要因のほうが重要だったわけです。
サボテンには、小さな球状のものから巨大な柱のように高く伸びるものまで、さまざまなサイズの種類があります。
研究によると、サボテンのサイズも多様化の一因であることが分かっています。