では、どうしたら良いのでしょうか?
2年前にマネックス証券で連載しているこちらのコラムには「日本集中リスク」を排除することと書きました。
多くの日本人は、住居も日本、仕事も日本、資産も日本(円)、言葉も日本(語)という状態で、極めて高い「日本集中リスク」を抱えています。
その中で最も簡単に日本からリスクを切り離すことができるのが、資産を円から外貨にシフトしていく資産運用です。絶対に円安になるとは言えませんが、更に円安が進む可能性も五分五分だと思うなら、資産全体の外貨比率は50%にするのが合理的です。
今もこの時の考え方には変わりはありません。
資産も収入もほとんどを円になっている日本人にとって困るのは円高ではなく円安です。外貨を保有しないで円安になるという展開は避けたいところです。
米ドルだけではなく、他の主要通貨のポジションも分散して取っておいた方が良いでしょう。
資産運用の観点から大切なのは、円高になるのか円安になるのかを当てにいくことではありません。日本人にとって最悪の事態であるこれ以上の円安を想定して、今からでも対策を取っておくことです。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年6月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。