今週の為替市場では円安がさらに進み、ドル円は1ドル=159円台後半で金曜日の取引を終えました。節目とされる160円に迫っています。
1ドル=160円を超える円安では前回は日本政府・日銀の為替介入がありました。しかし、為替介入の理由は為替レートの「過度な変動」の回避としています。ジリジリと進む円安は介入する大義名分に欠けます。また、アメリカの財務省が外国為替政策報告書において為替操作をしていないかを注視する「監視リスト」に日本を加えました。為替介入のハードルは高くなったと考えるのが自然です。
為替レートの予想をするのは簡単ではありませんが、最悪のシナリオとして今後更に円安が進むことが考えられます。1980年代のように1ドル=200円台にドル円レートが戻ることも想定しておく必要があります。
また米ドル以外の通貨に対しても円が下落していくことも想定しなければなりません。