運がいいだけのまぐれ勝ち
ビジネスの世界はどんな商売でもライバルがおり、原則ライバルより魅力を訴求できた商品サービスが売れて生き残る。だが、本来は負けておくべきなのに、単に運が良かっただけのまぐれ勝ちを経験するのは本当に良くないと考えている。
たとえば発信活動において、AIアルゴリズムの勧めに乗って偶然バズって大きく拡散される、という勝ち方である。過去の勝ち方から再現性を見出し、狙って次のヒットを出せるような経験につながればいいのだが、本当に運によるヒットもある。一度、そうした勝ち方を経験してしまうと、二度目も再現性のないヒットを狙って永遠に三振が続くことがある。
仕事は効果の出る施策を数多く実践することで、小さくあたりを積み重ねるゲームルールであることが多い。1回大きなホームランを当てても、それに続くヒットが出ないなら、むしろ偶然のホームランは本人のビジネス感覚を狂わせてしまうので損と言える。
運に助けられたヒットを「自分は天才だ」と盲信したことで消えていった人は数多く見てきた。まぐれ当たりで謙虚さを忘れるべきではなく、仮にあたっても自分の実力などとは絶対に考えないほうが良いだろう。
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周囲からの評価は結果だけで判断されると書いたが、あくまでビジネスで勝負する本人の視点でいえば、プロセスを重視するべきだと思っている。プロセスが潜在顧客から支持を得られ、必然の積み重ねができているなら必ずしも今の時点で結果が出ているかどうかは重要ではない。正しいプロセスの先には然るべき結果が待っており、後は時間の問題だからである。
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