私の友人がカナダで新規の事業投資を行っています。彼に「資金はどうしたの」と聞けば銀行から借りたと。この時勢、銀行から借りられるだけでも大した信用力ですが、借入金利を考えるとぞっとする位高いコストになってしまいます。それだけのコストを覚悟してでも、新規事業に投資をする価値があるのか考えてみたいと思います。
私はこの5年間で新規投資額が日本とカナダ合わせて8億円超となっています。個人事業としては大きい金額かもしれません。案件の数は4つでちょうどその投資が一段落し、投資の回収期に入っていますので、次の投資に向け、準備を進めているのが私の状況です。幸いにして銀行借入金がないので、高金利でも事業は進められますが、物価高である点を考えると果たしてコストが上昇し続ける中で投資を継続することでリスクが大きくならないかという懸念はあります。
それでもなぜ、私が事業投資をし続けるのかと言えば物価はコストだけでなく、売り上げも上がり、資産価値も上がり続けるという前提が頭の中にあります。つまり今日100円だったものが2-3年後には110円とか120円になっている可能性が高いと。
例えば私が2014年頃に集中投資をした東京の不動産は10年経ってみればずいぶん高くなったなぁと思っています。ただ私は事業用投資としてやっているので、その不動産時価がいくらになろうがそれは関係なく、今やっている不動産事業からのキャッシュフローだけを見ながら事業の成否について反省をし、改善をし続ける毎日です。
事業はノリでやってしまうとたいがい失敗します。私が事業投資を続けている分野はほとんどが不動産事業で自分の生業なので、それなりに自己分析と独特の勘で将来像を想像して判断をしているつもりです。それ故に失敗は少ないんだろうと。
ところで今年の10月に当地の選挙があるため、政治家が活動を活発化させており、私のところにも連日様々な寄付の要請が来ています。政治への寄付については私はある程度決まった考えでやっており、大きい金額を一度に出さず、小さい金額を頻繁に出すスタイルを取っています。
その寄付金額は一昔前は1回1人当たり50ドルだったんです。(集会に何度か参加すればその都度になるので最終的には数回になります。)それが100ドルになり、今では200ドルです。つまり寄付金ですらこの7、 8年で4倍の金額になるのですから物価が上がるということは当然、売上も応分で上げなくてはなりません。ではそれだけの売り上げアップができるのか、これが最も難しいところでしょう。