日本の国家安全保障の常識的な観点で考えると、90%を輸入に頼る薬用植物の維持管理や感染症対策やバイオテロ対策としてサルの維持管理は不可欠だ。特に病原性のある細菌やウイルスにさらされない環境で飼育されているサルは、新規感染症対策として極めて重要だ。

米国の危機意識が現れているのが、冒頭の「町を挙げてサルの飼育する施設」の話だ。もちろん、動物愛護の観点で反対する声もある。

この国には、先のコロナ感染症流行で目にしたように、国を守るためにという十分な危機意識がない。だからPCR検査の備えもなかった。防衛装備だけで国を守ることができると思ったら大きな間違いだ。

永田町にも霞が関にも科学的なリテラシーが決定的に欠如している。どうする日本は!

編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2024年2月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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