東南アジアで物価の安いタイに住む選択肢は?
日本から近い東南アジア諸国で、日本人にとって住み心地が良いと言われるタイ。
バンコクにも、東京の都心にあるマンションと遜色ないグレードのマンション、敷地内にプールやスポーツジムが付いているマンションで、東京都内のマンションの家賃よりも安いくらい。日本食を食べても東京と同じくらいの値段、ローカルの料理を食べていれば日本より安いくらい。物価は高くありません。
2023年10月1日付の外務省発表のデータでは、タイの首都バンコクには51,407人の日本人が住んでいるそうです。
これだけ多くの日本人が住んでいる訳ですから、日本人向けのレストラン・食堂や居酒屋、日本人向けのスーパーマーケットなども揃っていて、日本人にとって住みやすい環境が揃っているのは、言うまでもありません。
その一方、タイの個人所得税は最高35%(地方税なし)と、それほど低税率ではありません。
35%でも日本から見れば十分に低いですが、もう少し工夫できないでしょうか?
物価の安い国に住み、税金の安い国で報酬を受け取るという「良いとこ取り」理想を言えば、①住む場所は、物価が安く日本人向けの施設が多いタイに住みたい、そして、②報酬は税金の安い香港やシンガポールで受け取りたいですね。
そんな良いとこ取りが可能か、考えてみましょう。
タイにはお金を出せば買える長期ビザ(タイエリート)がありますから、このビザを使ってタイに住みましょう。
タイ国外に法人を作って、その法人で仕事を受ける!では、どのように仕事をして報酬を受け取るべきでしょうか?
タイ居住者が個人名義で仕事をして報酬を受けるとタイの個人所得税が課されてしまいますし、そもそも、タイエリートビザでタイに滞在している人は、仕事をして対価を得る仕事をタイ国内でしてはいけないという制約もあります。
こうした制約を回避する方法があります。
それが、タイに移住してからは、個人で仕事を受けるのではなくタイの外の法人(香港法人など)で仕事を受けるという方法です。
つまり、タイに住む個人として報酬を得ることはないので、タイで個人所得税を納税する必要は無いということです。
仕事受注のための法人は、香港法人?シンガポール法人?どっちがよい?仕事を受注するための法人は、タイ国外で法人税率の低いところに作るのが良いのですが、ぱっと思いつくのは香港とシンガポールでしょう。
税率的には大きく変わらないので、どちらでも良いと思います。
ただ、法人を設立した後で銀行口座を開設することの難易度を考えると、香港の方が使い勝手がよいと思います。