東京都知事選の火ぶたが切って落とされたのですが、候補者が掲げる公約、政策に皆さんはどのように感じたでしょうか?私の思うところを記してみたいと思います。

まず、NHKが報じる上位4名の政策。ウェブニュースには各氏がフリップをもっているシーンが写真付きで掲載されています。小池百合子氏「首都防衛、命、暮らし、防災、経済」、蓮舫氏「若者の手取り増、都ガラス張り」、石丸伸二氏「政治屋の一掃」、田母神俊雄氏「結果を出す政治、都民の安全と豊かな暮らしを実現する」です。まず、このフリップの内容を見せられてピンと来るかどうかです。小池氏と蓮舫氏はまだ具体性がありますが、石丸氏と田母神氏はなんだかさっぱりわかりません。

6月19日に行われた共同記者会見 NHKより

公約や政策はややもすると抽象的になりがちです。しかし、選挙民がわかりやすく10文字程度でハッとさせるメッセージこそが有権者への印象付けとなります。よってここが第一勝負どころだったと思います。この時点で私は石丸氏と田母神氏はFAILとなります。

ところでなぜこの4人だったのかという疑問を都民は呈した方がいいと思います。もちろん、泡まつ候補の声に耳を傾ける時間はないとする意味もありますが、公共放送ですからここはある程度のバランスが必要かと思います。ただ、自分がやりたいことを提言するというのは思ったほど簡単ではないのです。そして時として実行不可能なチャレンジに挑む公約や選挙民の意志を無視した変革を目指すものもあります。私はそのあたりまで含めてみると小池氏の公約のほうが聞きざわりという点では蓮舫氏よりはるかによいとみています。つまり、高齢者と保守派が多い東京において「優しい」政策提言であり、蓮舫氏は数あるイシューの中のごく一部のそのまた一部を捉えているだけで実務経験不足を露呈したと思います。

さて、お前が公約を掲げるなら何を提言するか、と言われたら何を言うか、この数日、頭の体操だと思いながら考えを巡らせていました。

大局を捉えると都民の保守性とは経営者や事業者が多く、その事業基盤が揺らがず、できればもっと成長したり暮らしやすい社会が実現できれば良いと考えています。高齢者は長年住み慣れたその場所で安心安全を担保しながら余生を過ごすことが主体になります。つまり改革派ではありません。