Bingの歴史と「Google」「ヤフー」との大きな違い
Yahoo! JAPANは1996年にリリースされ、Googleは国内でのサービスを2000年に開始。この両者に対して、Bingは2009年リリースの後発に当たります(※2009年以前は、MSNサーチなどの名称で知られていました)
検索アルゴリズムがGoogle、ヤフーと異なるのは前述の通り。それ以外の最大の違いは「生成AI活用」に対する積極性に現れています。
Bing Chat(※現:Copilot)の登場
2023年2月、Bingは検索機能に対話型AIを統合した「Bing Chat(現:Copilot)」の提供を開始しました。
同機能の最大の特徴は、たとえば「23区で完全禁煙かつノンアルコールメニューも提供しているおすすめ居酒屋を教えて」というような、ユーザーからの質問に対して、検索エンジンの情報をベースに自然言語で回答を生成する機能を備えていること。
検索エンジンの情報は日々刷新されるため、回答の最新性と精度が高く、なおかつ普通のキーワード検索では実現できない対話性の高い回答を提供可能。
もっとも
・回答に誤りが含まれているケースが非常に多い
・Webサイトの情報を、管理者に許可なく生成AIに学習させたうえで別サービスとしてその内容を提供するのはどうなのか
といった点は激しい議論に発展しています。とはいえBing Chat(現:Copilot)が「新たな検索体験」を提供したことは事実で、注目されています。
Bingは検索結果のメインを「生成AIによる回答」に変更
2024年7月、Bingは検索結果のメインを「生成AIによる回答」に変更することを発表。機能アップデートを一部のユーザーから徐々に展開し始めています。
このアップデートが全ユーザーに反映されると、従来の検索結果は、画面の端に小さく表示される形へと変わるでしょう。そして検索キーワードに対する答えは、常に生成AIが動的に回答し、回答のレイアウトも動的に変更される形になります。
先にも述べた通り、回答精度やパブリッシャーの情報を無断で学習したうえで別サービスを提供することの倫理的な問題などは解決されておらず、このアップデートが本当に世界的に展開されるのか、注目が集まるところです。
Googleは「AI Overview」を大きく縮小へ
生成AIに対して、Bingと真逆の方針を採用し始めているのがGoogleです。
元々GoogleはBingに追従するような形で、検索エンジンの情報をベースにした生成AI機能「AI Overview」を大きく展開していました。しかし、Googleは「AI Overview」を大きく縮小する方針を公表済み。Googleの生成AI機能は、たとえば「ピザにチーズをくっつけるために接着剤を入れる」ように指示をするなど、明らかな誤りが酷く散見されることが問題視されました。Googleの生成AIの誤答は、過去には同社の株価に悪影響を及ぼすケースすらありました。
つまり「Google」「Bing」はどちらも世界的な検索エンジンですが、生成AIをベースとした機能開発やそれらの提供という点では2024年7月現在「真逆」に近しい存在です。今後のGoogle(及びヤフー)とBingの検索サービスがどう移り変わっていくのか、興味深いポイントです。
文・オトナライフ編集部/提供元・オトナライフ
【関連記事】
・ドコモの「ahamo」がユーザー総取り! プラン乗り換え意向調査で見えた驚愕の真実
・【Amazon】注文した商品が届かないときの対処法を解説!
・COSTCO(コストコ)の会員はどれが一番お得? 種類によっては損する可能性も
・コンビニで自動車税のキャッシュレス払い(クレカ・QRコード決済)はどの方法が一番お得?
・PayPay(ペイペイ)に微妙に余っている残高を使い切るにはどうすればいいの!?