「Google」「ヤフー」と「Bing」は、国内における3大検索エンジンと言っても、過言ではないでしょう。3社とも検索サービスを提供していますが、それぞれのサービスで検索すると「検索結果は違うのか」といった点を知らない方も多いのでは?そこで今回は「Google」「ヤフー」検索と、「Bing」の違いについて詳しく解説します。
「Google」「ヤフー」検索と「Bing」の違い
まずは「Google」「ヤフー」と「Bing」の違いを、採用している検索エンジンの面から見ていきましょう。結論から言えばGoogleとヤフーはアルゴリズムの面から見て差はなく、Bingは独自の検索エンジンを開発しています。
ヤフーは検索エンジンにGoogleを採用
まず1996年にリリースされた「Yahoo! JAPAN」は、検索エンジンとしては「ディレクトリ型検索」の品質の高さで注目されました。その代表的なサービスだったのが「Yahoo!カテゴリ」です。
一方で、ロボット型検索を主軸とするGoogleが日本でサービスを開始したのは2000年。今日の検索エンジンはロボット型検索がスタンダードです。そしてヤフーは紆余曲折を経て2010年以後は、Googleを検索エンジンとして採用しています。つまり2024年現在、ヤフーとGoogleは検索エンジンとしての仕組みに差はありません。
BingはGoogleと異なる検索アルゴリズムを採用
一方、BingはMicrosoftが開発した検索エンジンです。「Bing」としては2009年にサービスを開始し、それ以前は「MSNサーチ」などの名称で知られていました。Googleとは異なる独自のアルゴリズムを採用している検索エンジンであり、近年は検索エンジンをベースとしたAIチャット機能「旧:Bing Chat(現:Copilot)」を提供していることでも有名。
ちなみにBingのシェアは2024年時点で3.7%ほどですが、Windows PCを利用する法人での検索需要が安定的で「常に一定のニーズがある検索エンジン」という一面もあります。
「Google」「Bing」は共に独自のWebクローラーを利用
なおGoogle(及びヤフー)とBingはどちらも、Webクローラーを使ってインターネット上のWebページを収集しているという特徴があります。
Webクローラーとは、インターネット上のWebサイトを自動的に巡回し、情報を収集するプログラムのこと。そうして保存されたページをアルゴリズムに基づいてランキング付けして提供するのが「検索エンジン」。つまりクローラーは、基盤技術として不可欠です。
インターネット上の情報量は膨大で、常に増加・更新されているため、すべてのデータを完全に網羅することは困難。一般的な企業レベルではWebクローラーを開発したとしても「特定のサービスの巡回」程度に使うのが主で、検索エンジンほど網羅的にクローラーを使うことはほぼありません。
そのためワールド・ワイド・ウェブを網羅するほど膨大な情報を取得している「Googlebot」や「Bingbot」などはそれ自体が非常に貴重な存在と言えるでしょう。