臨時国会の召集要求は国会議員の権利であるとともに、主権者である国民の権利でもあるはずで、この行使が内閣の恣意で妨げられることは民主主義の根幹にも関わることだと思います。
憲法は改正できるのだ、という、一種の成功体験を、主権者である国民と、その代表である国会議員がともに経験することができれば、日本国憲法の捉え方は大きく変わると思います。ですから、迂遠なようでも、まずは国民の理解と賛同を得やすい条項から始めるべきだと私は思っております。
日米首脳会談台湾の地震で被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
それにしても、地震発災から3時間で個室テントや簡易ベッド、シャワー用のテントなどが完備された避難所が開設されるなど、今回の地震の被災者に対する台湾の迅速な対応、官民の連携は実に見事なものだと感心させられました。台湾やイタリアでできることが何故日本ではできないのか、防災省(名称は防災庁でも国民保護庁でも何でも構いませんが)設置の必要性を改めて痛感させられたことでした。
今回の日米首脳会談において、日米の連携強化が確認されたことは意義あることだったと思います。ガザ情勢についてハマスのテロ行為を強く非難したことは当然ですが、イスラエルの軍事行動も明らかに自衛権の範囲を逸脱したものがあり、この点についての言及がなかったことは残念に思いました。
かつて大平正芳内閣の伊東正義外相は1980年の国連総会演説において、
「我が国は、公正かつ永続的な中東和平の実現のためには、イスラエルが全占領地から撤退し、かつ国連憲章に基づき、パレスチナ人の民族自決権を含む正当な諸権利が承認され、尊重されなければならないと考える」
「パレスチナ情勢の悪化の第一次的原因は占領地におけるイスラエルの入植地の建設など、イスラエルの占領政策に起因していることは非常に遺憾なことであり、イスラエルが国際社会の声に素直に耳を傾け、平和的な話し合いに応じる勇気と柔軟な態度を示すよう切に願う」
と述べており、ここには日本国の決然たる意志が感じられます。
今から半世紀近くも前のことだ、時代が違う、と言ってしまえばそれまでですが、ここには積極的に平和国家たろうとする日本国の矜持が明確に示されているようで、改めて感動に近いものを感じたことでした。
衆議院の補欠選挙来週火曜日16日には東京、島根、長崎において衆議院の補欠選挙が始まります。東京と長崎は自民党が不戦敗の様相ですが、隣県の島根だけは何とかがんばりたいものです。強い逆風の吹く、極めて困難な情勢の中ですが、山陰から日本国と自民党の再生を図るため、応援遊説など、出来る限りの支援をして参りたいと考えております。
久しぶりに憲法学の教科書を読んでみると、かつて学んだことをほとんど忘れてしまっていることに愕然とします。赤線が引いてあるので確かに読んだはずなのですが、49年の月日の経過がなせる業なのか、それとも実は全然理解できていなかったのか、なんとも悲しいことではあります。
今週前半の春の嵐で都心の桜はほとんど散ってしまいました。今年もお花見をする機会はありませんでしたが、いつかは楽しんでみたいものです。この時期になると麗美の「花びらの舞う坂道」(1985年作詞・作曲:松任谷由実)を聞いてみたくなります。あまりヒットはしませんでしたが、この季節に相応しい佳曲です。
皆様、ご健勝にてお過ごしくださいませ。
編集部より:この記事は、衆議院議員の石破茂氏(鳥取1区、自由民主党)のオフィシャルブログ 2024年4月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は『石破茂オフィシャルブログ』をご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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