移動式オービスは時速何キロで光る?

移動式オービスとは?何キロで光る・設置場所の近くに警察官はいる?
©metamorworks/stock.adobe.com(画像=『MOBY』より 引用)

幹線道路の固定式オービスでは、いわゆる赤キップの違反にあたる速度超過を取締り対象としています。具体的には、一般道では制限速度の30km/h以上、高速道路では40km/h以上の速度超過で固定式オービスが光ります。では、移動式オービスの取締り基準も固定式と同じなのかというと、そうではないようです。

青キップの違反でも光る可能性あり

移動式オービスは超過30km/h未満の速度違反でも光る可能性があります。いわゆる青キップの違反でも、オービスによる取締り対象になる場合があるのです。

実際に愛知県では、速度超過15km/hの車が移動式オービスにより検挙されています。取締りの基準は公表されていませんが、固定式オービスのルールが移動式に通用しないことは確かといえるでしょう。

そもそもオービスによる写真撮影が認められるのは、悪質な速度違反が行われた場合のみとされています。ただし、場所によっては青キップ相当の速度超過も危険で悪質、と考えることも可能です。ゾーン30のような生活道路では、10km/h以下の速度超過でも移動式オービスの取締り対象となるかもしれません。

青キップ・赤キップとは?

俗にいう青キップとは、比較的軽微な違反を犯したドライバーに公布される「交通反則告知書」を指します。用紙が青いことから青キップと呼ばれており、違反点数6点未満の違反(交通反則通告制度に定められた違反)を犯した反則者に交付されます。公布を受けた者は、期日までに反則金を納付しなければなりません。

赤キップとは、悪質な交通反則を犯した反則者に公布される「交通切符告知票」のことです。こちらの用紙の色は薄い赤色で、交付を受けた者は刑事処分の対象となるほか、前科がつきます。また、赤キップは6点以上の違反に対して公布されるため、公布後は免停(または免許取消し)になります。

移動式オービスの近くには警察官がいるの?

移動式オービスとは?何キロで光る・設置場所の近くに警察官はいる?
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移動式オービスは基本的に有人運用する機器であり、配備場所には通常1〜2名の警察官が待機します。

有人運用する主な理由はオービスがいたずらや盗難に遭うかもしれないこと、強風で倒れる可能性があるためです。

しかし、可搬式オービスが光っても警察官から車両の停止を求められない場合もあります。この場合、後日取締り場所を管轄する警察署などから車の所有者宛に出頭要請の連絡があるため、応じるようにしましょう。

また、半可搬式のLSM-300HKであれば重量500kgの台座に乗せて使用するため、盗難や転倒を心配せずに無人配備できます。

スピード違反の罰則内容

そもそも「オービス」とは、車の速度違反を設置した機械で取り締まるシステムのことです。

オービスを光らせてしまうと、刑事処分や行政処分などの処分を受けることになります。

本章では、スピード違反で取り締まりを受けた際の罰則内容として「罰金」「反則金」「違反点数」の3つを解説します。

罰金

罰金とは、重大なスピード違反に対する刑事処分のことです。金額は、道路交通法第118条で明文化されている「6か月以下の懲役又は10万円以下の罰金」です。

オービスが光ると警察署に出頭を求められ、警察署で取り調べを受けることになります。その後「出廷通知書」が届き、正式裁判または略式裁判にかけられ罰金額が決定します。

詳しくはこちらの記事で解説していますので参考にしてみてください。

反則金

反則金とは、比較的軽微なスピード違反に対する行政処分のことです。

一般道では制限速度を時速30km未満超過した場合に、高速道路では制限速度を時速40km未満超過した場合に反則金が適用されます。

警視庁によると、普通車で速度超過の取締りを受けた際の反則金は以下の通りとなっています。

一般道 時速15km未満 9,000円
時速15km以上20km未満 12,000円
時速20km以上25km未満 15,000円
時速25km以上30km未満 18,000円
高速道路 時速30km以上35km未満 25,000円
時速35km以上40km未満 35,000円

違反点数

点数制度は、自動車等の運転者の交通違反や交通事故に一定の点数を付けて、その過去3年間の累積点数等に応じて免許の停止や取消等の処分を行う制度です。

スピード違反(速度超過)は、一般違反行為(信号無視・放置駐車違反など)に付けられている基礎点数にあたります。

警視庁によると、普通車で速度超過の取締りを受けた際に累積される違反点数は以下の通りとなっています。

速度超過 違反点数
時速20km未満 1点
時速20km以上25km未満 2点
時速25km以上30km(高速道路は40km)未満 3点
時速30km(高速道路は40km)以上50km未満 6点
時速50km以上 12点

オービスが光った場合、大幅に速度超過している可能性が高いです。過去3年間の累積点数が一定の基準に達している場合は、運転免許の停止や取消などの行政処分を受けることになるでしょう。