募集要項で入社避けるべき企業の特徴の真偽…年間休日116日、固定残業代30時間
「gettyimages」より(画像=『Business Journal』より 引用)

 転職が当たり前になりつつある昨今。後悔しない転職のためには、入念な情報収集が重要だ。SNS上には転職に関するノウハウがあふれているが、7月にTwitter上に投稿された「マジで避けるべき会社の特徴」という以下のツイートが話題となっている。

<【マジで避けるべき会社の特徴】
・HPにBBQ写真がある
・年間休日が116日以下
・平均年齢が28歳以下
・固定残業代30時間以上
・3年後離職率が30%以上
・面接官があくびをしてる
・OpenWorkの口コミ3.0以下
・面接に平気で遅刻してくる
・Googleマップの口コミが最悪>

 これに対し賛同する声や、ほかにも避けるべき会社の特徴について指摘する声などがあがっているが、投稿内容の信ぴょう性がどれくらいのものなのかが気になるところ。転職するにあたって大事な要素や、自分に合う会社はどのように見極めるべきなのか。主に20代のキャリア支援を行う「UZUZ」を経営する川畑翔太郎氏に聞いた。

「転職」に対するネガティブなイメージが刷新されて増加傾向

 まず、転職の実情はどうなっているのか、データを基に確認してみよう。マイナビが2022年に転職した20~50代の男女1500名を対象に行った調査「転職動向調査2023年版」によると、2022年の正社員転職率は7.6%で、2016年以降で最も高い水準を更新。また、転職理由については、「給与が低かった」や「職場の人間関係が悪かった」などが上位を占めた。転職者が増加している背景は何か。

「転職へのイメージがネガティブなものからポジティブなものへと変化したことが要因でしょう。給与が低いことや職場の人間関係が悪いことなど、ネガティブな理由による転職はいまだに多いのですが、自己実現や次なるキャリアを見据えた、ポジティブな転職も増えつつあります。転職に対するイメージが刷新されたことで、より幅広く自分のキャリアを考えたい方が増えたのではないでしょうか」(川畑氏)

 では、ここからは今回話題となったツイートの「マジで避けるべき会社の特徴」についてみていこう。まず1つ目の特徴「会社のホームページにBBQの写真が載っている」はどうか。

「これはおそらく社員の見た目が派手、華やかな雰囲気がある会社に多い特徴ではないでしょうか。社員同士の仲のよさをアピールする会社というのは、スタートアップやノルマが厳しい営業会社など、労働時間が比較的長い会社によく見られます。会社のセールスポイントとして商材やビジネスモデルだけでは印象が薄く、かつ労働環境が厳しい場合、社員の仲のよさや収入面の期待の大きさなど、仕事以外の内容を強調しがちな傾向があります。もちろんBBQの写真が公開されているだけで避ける必要はありませんし、こうした社員同士の交流が多いこと自体はプラス要素ですが、ひとつの傾向として頭の片隅には入れておいてもいいかもしれません」(同)