2022年に新型クラウンの第1弾として華々しく登場したクラウン クロスオーバーに続いて、2023年10月にクラウン スポーツがデビューしました。
クラウンの新しい世界感を想像させるクーペシルエットのSUVスタイルに、時代を超えて受け継がれてきたクラウンネスが内包されたクラウン スポーツとは、どんなクルマに仕上がっているのでしょうか。くわしく解説します。
目次
ドメスティックカーからワールドカーへ
ライバルは欧州Dセグメントカー
ドメスティックカーからワールドカーへ
国産高級車の代名詞といえるのがトヨタ クラウンです。国内専売イメージの強いクラウンですが、じつは初代デビューから2年後の1957年にアメリカへ輸出されています。
このときは、アメリカ車にくらべて性能的に劣るところが多く、早々に撤退することになりましたが、2000年代に入ると中国での生産を開始。
一定の人気を獲得し、ミニバン(クラウン ヴェルファイア)やSUV(クラウン クルーガー)もリリースされています。
新しい16代目クラウンは、これまでのドメスティックカーから約40の国と地域で販売する予定のワールドカーとして、クロスオーバーをはじめ4タイプのボディが公開されました。
ライバルは欧州Dセグメントカー
凝縮感あふれる力強いシルエットが特徴のクラウン スポーツのボディサイズは、メルセデス・ベンツ GLCやBMW X3などに近い、全長4,720mm×全幅1,880mm×全高1,565mm、ホイールベースは2,770mmというもの。
最低地上高は160mmに設定され、オンロードが前提になっていることがわかります。
フロントマスクには、トヨタの新しいデザイントレンドであるハンマーヘッドフェイスを採用。レンズ幅を薄くしたデイランプを黒色部分に集約することで、よりシャープで精悍な表情を作り出しました。
映り込みが刻々と変化する抑揚のあるサイド部と、Dピラーからリアタイヤに大きく張り出したフェンダーは、スポーティさと躍動感を表現するだけでなく、ダイナミックで低重心な印象を高めています。