「がんに立ち向かうにはどうすればいいか?」
健康なときにはなかなか意識しないこの問題は、いざがん告知を受けたとき、あるいはがん治療をスタートしてからも、 患者やその家族を大いに悩ませます。
今回は消化器内科・腫瘍内科医師の押川勝太郎さんに、事前の準備により被害を最小にし、生活を復興させる「がん防災」という考え方について伺います。
「孤独を克服するがん治療〜患者と家族のための心の処方箋」(押川勝太郎 著)サンライズパブリッシング
[本書の評価]★★★★(85点)
【評価のレべリング】※ 標準点(合格点)を60点に設定。 ★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点 ★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満 ★★★ 「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満 ★★ 「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満 ★ 「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
「がんに立ち向かうには、どうすればいいでしょうか」。
健康なときにはなかなか意識しないこの問題は、がん告知を受けたとき、また、がん治療がスタートしてからも、患者やその家族を大いに悩ませます。そして、悩み抜いた末に「孤独」に陥ってしまう人も少なくありません。
押川さんには「がんに対する間違った認識が広まっている」ことへの懸念があり、どうにか是正しなければいけないという目的意識があったそうです。現在、がんは生涯で2人に1人がかかると言われています。すでに、がんは特別な病気ではありません。
「がんの半分以上は原因不明で予防不可能であることを知らない人が多いことが挙げられます。がんの原因は結構知られていますが、予防可能な原因だけをピックアップしているだけということを知らない人が多いのです」(押川さん)
「4人家族で全員が生涯、がんにならずに済む確率は実は計算上6%ぐらいしかありません。ご自身はもちろん、身近な家族も考えるとひとごとではありません」(同)