■当局も関心を寄せるデス・レイ開発
テスラの死から73年後、情報公開法による文書開示請求に応じたFBIの文書によると、テスラのデス・レイは、SFに描かれているような空想の武器ではなく、リアルなテクノロジーである。それだけではなく当時のホワイトハウスは、そのテスラの技術に非常に興味を持っていたことがわかる内容なのである。「テスラの技術、とりわけ電力の無線転送とデス・レイは、極めて興味深い」と当時のフランクリン・ルーズベルト大統領とヘンリー・ウォレス副大統領の名前までが記載されている文書なのだ。
ニコラ・テスラが、デス・レイの開発をしていたことは、この文書からも明白である。しかし、何がホワイトハウスの興味さえ引きつけた技術の開発を妨げたのであろうか? そして、どうして死後73年もこの文書が非公開であったのだろうか。この文書に書かれているもう一つの技術である電力の無線転送はテスラ自身の実験では失敗に終わっているが、デス・レイについては失敗の話がない。したがって、アメリカ国家が引き続き極秘研究を続けているという陰謀論が浮上しても当然のことといえば当然である。FBIが公開した文書は、公式なFBIのページで現在も見ることができる。
今や世界中の電力はテスラの発明した送電方法を使い、ポピュラーな部類では洗濯機や掃除機を始め、ありとあらゆる電化製品の中に入っているモーターは、テスラが実用化したものである。この天才が、どこまでデス・レイの開発を進めていたのかは、今となってはわかりようもないが、開発に着手していたことだけは確実なようである。
文=高夏五道
提供元・TOCANA
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