戦後しばらくは米海軍向けの飲食店やバーなどが集まり夜の町としての性格を色濃くだしていましたが、現在は日本人の観光客も多く集まる日米の文化が融合した独特な商店街となっています。
このドブ板通りを発祥とするのが横須賀ジャンパー、通称「スカジャン」です。戦後日本に駐留する米軍兵が帰国する際に日本らしいお土産を欲しがり、ジャケットに虎や龍、富士山などのオリエンタルな図柄を背中に刺繍してもらったことが始まりといわれています。
その後その人気に目をつけた業者がこれを商品化。1950年代には横須賀だけではなく、日本、果ては海外の米軍基地にまで正式納入されるに至り1970年代には国内一般向けにも「スカジャン」の名で販売され人気となりました。
さて、スカジャンには虎や龍のデザインが多いと書きました。先ほど紹介したドブ板通りのサイン表示にも虎と龍。となれば脳内に流れる音楽はこれしかありません。
クレイジーケンバンド「タイガー&ドラゴン」
さきほどいた三笠公園を舞台にしており歌詞中にも「スカジャン」が登場します。2002年に発表された新しい横須賀のソウルソング。「俺の話を聞け!」という独特のサビが印象的で頭から離れません。
「俺の!俺の!俺の話をきけぇ~!」と口ずさみながら通りを歩いていましたがあんまり歌うと不審者扱いされるのでお店に入ります。ドブ板通りは米軍兵が好んで食べたネイビーバーガーのお店も多く並んでいます。こちらもその一つ、アルフレッドさん。
ネイビーバーガーは米海軍の勤務中に提供されたシンプルなハンバーガーで赤味の多い100%牛肉をシンプルに調理しただけものです。それでもアメリカンサイズなのでボリュームは結構あります。当初は米軍内でのみ存在していたものですが、そのレシピが横須賀市に公開されて地域の名物として広まっていきました。