声明文が非常に長い

 会社として反論・釈明コメントを発表するにあたっては、外部の専門家のチェックを入れることも重要だという。

「今回の声明文を読む限り、全体の構成や言葉の使い方など、弁護士や危機管理広報の専門家のチェックを受けた上で発表したのか疑問に感じますし、社長1人だけで考えて書いたものではないかという印象を受けます。事務所の代表として思いや感情が先走ってしまうのは仕方がない面もありますが、いったんサイト上に掲載してしまうと、その後に削除・修正してもコピーされてネット上に広がり年永久的に残る可能性があるため、文章チェックは複数で慎重に行うべきです。

 このほか、声明文が、橋本さん関連の内容(人柄などの記述)と伊藤社長関連の内容(スタッフへの厳しい指導の事実など)が文中に混在しており、わかりにくく、読み手に対して不親切です。橋本さんの人柄を褒めるために引き合いに出しているエピソードも、事務所スタッフにヨーグルトを配ったことがあるなど、橋本さんがパワハラをするような人ではないということを強調するためのエピソードとしては少し弱い気もします。

 声明文が非常に長いため、一番伝えたいメッセージがわかりにくい点も問題です。短い簡潔な文章で伝えるべきポイントを一つずつ説明していくべきです。今後事務所が法的な措置を取るのかどうかも大きな関心事、ポイントになるでしょう」(平能氏)

(文=Business Journal編集部、協力=平能哲也/危機管理・広報コンサルタント)

提供元・Business Journal

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