干潮の11時すぎに潮止まり。漆黒の海にモンスターが動き始めそうな雰囲気が漂う。ハリを22号にサイズアップして備える。

翌29日午前0時、上げ潮の動きだす時間だが流れていない。「今日はダメか」と諦めかけていた時だった、サオ先が「チョンチョン」と小さく揺れ、大きな揺れに変わり、そして海面めざして突っ込んだ。リールのドラグは締めていたが「ギュッ、ギュィーン」と滑ってミチイトが出て行く。サオを持ってやり取りを開始。強烈な引きにのされそうになる。

根魚は底を切らないと切られる。サオ尻をお腹に当てて体を後ろに反らし、体重を利用してサオを起こす。魚が突っ込む時は膝を曲げて耐える。サオを「つ」の字に曲げたままリールを必死に巻く。 暗闇の海面で大きな水しぶきの音がして魚が大きなことを知らせる。釣友にタモですくってもらったのは大型のタマン。ハリは唇のかんぬきにしっかり掛かっていた。メジャーで計ると82cmもあった。「獲ったでごわす!」雄たけび一発。これがあるから夜釣りはやめられない。

沖磯でのぶっ込み釣りで82cm『タマン』獲ったでごわす!【鹿児島・野間岬】強烈な引きを耐えて釣り上げた82cmタマン(提供:週刊つりニュース西部版APC・新増初生)

地上は暑さが和らいできたが、海の中はまだ夏のなごり。もう少し夜釣りが楽しめそうだ。

沖磯でのぶっ込み釣りで82cm『タマン』獲ったでごわす!【鹿児島・野間岬】又二郎ポイントマップ(提供:週刊つりニュース西部版APC・新増初生)

<週刊つりニュース西部版APC・新増初生/TSURINEWS編>