■まずは「相談すること」が大切
動物を遺棄する際に使用される、無責任な常套句に「優しい人に拾ってもらってね」という台詞がある。これは罪悪感を軽減したり、耳障りが良いという効果がある一方、あらゆる責任を放棄した、なんの意味もない戯言だ。
同じ人間として恥ずかしい事実だが、「動物の保護施設なら保護してくれるだろう」という身勝手な考えのもと、そういった施設にピンポイントで動物を捨てていく人物も存在する。
高見さんは「ことりのおうち」の活動を開始した経緯について、「飼いきれなくなって手放す方から引き取る鳥もいますが、障害があったり病気だったり、未熟児だったりで行き場のない生き物もたくさんいます」「そういった子たちに、1日でも良いから幸せにしてくれる家族に引き取られ、名前をつけてもらい、幸せを感じて生涯を全うしてもらいたく、活動をスタートしました」と説明する。
そして「何らかの事情で飼いきれなくなり困っている方は、いやいや飼育したり、無理をして飼うのは生き物のためにもならないので、電話にてご相談ください」「保護動物のために支援してくださる方がいましたら、継続型クラウドファンディングにご協力してもらえると救える命も増えるので、よろしくお願いいたします」とも呼びかけていた。
人間と共に生活する小動物らにとっても厳しい真夏日が続く昨今。これを機に、改めて「動物の命の尊厳」について考えたい。