なお、現在の日本には国際大会を裁くことができる国際審判員は24名で、木村博之氏、飯田淳平氏などが挙げられる。2014年に国際審判員を引退した西村雄一氏は、2014年に行われたFIFAワールドカップブラジル大会では開幕戦(ブラジル代表対クロアチア代表)の主審を務めた。Jリーグの審判員の中でもより経験と実績が求められ、一部の人間のみが国際試合を裁くことができる。
レフェリーは誤審をすれば批判や罵声だけで済まず、減俸や定期間試合の担当から外されるなどのペナルティが与えられることもある。両チームの選手や監督だけでなく、ファン・サポーターなど試合に関わる多くの人物から文句を言われるという点ピッチ上で最も味方の少ない人物とも言えるのではないか。一方でナイスジャッジをしても称賛されることは少なく、メディアでも、そのような記事はほとんど見ないだろう。
誤審に対するプレッシャーと常に戦う審判員(J3主審)の報酬が、1試合3万円はあまりに安すぎるだろう。事前の準備や移動、体力つくりなどのコンディション管理なども含めると、1試合にかかる労力はかなりのはずだ。レフェリングの質を上げるためには、報酬をはじめとする良い環境で笛を吹ける環境整備が必要不可欠になる。今後、レフェリーの待遇や環境がどのように変わっていくのか。注目していきたい。